「ストーリーテリング」映画概要|作品から学べるストーリー手法

「ストーリーテリング」映画概要|作品から学べるストーリー手法

マーケティング手法として注目されている「ストーリーテリング」ですが、映画『ストーリーテリング』を見たことはありますか?

本記事では、映画『ストーリーテリング』の概要を解説します。

ストーリーテリングは、元々映画や物語に使われていた手法であるため、映画から学べることがあるのです。

映画『ストーリーテリング』の概要、あらすじから作品から学べる手法などを解説するので、本記事を参考にストーリーテリングを活用し、マーケティング効果をあげましょう。

 

映画『ストーリーテリング』

映画『ストーリーテリング』

監督・脚本 トッド・ソロンズ
主要キャスト セルマ・ブレア/レオ・フィッツパトリック/ロバート・ウィズダムなど
上映時間 87分
公開年 2001年
製作国 アメリカ
ジャンル ドラマ

映画『ストーリーテリング』は、2001年にアメリカで制作された映画です。

上映時間は87分と短い映画ですが、フィクション作品、ノンフィクション作品とあり、話題になりました。

一件関連性のない2つの物語ですが、人や社会にとってのタブーがえぐられている作品です。

監督は毒舌家として知られる『トッド・ソロンズ』。

映画好きな方はもちろん、ストーリーテリングがどんなものなのかを知りたい方は、一度見てみてください。

 

『ストーリーテリング』第一章あらすじ

第一章は、フィクション作品です。

主人公は、脳性小児麻痺の彼氏(マーカス)をもつ女子大学生ヴァイ。

 舞台は1980年代。

ヴァイは、ある日授業でマーカスの小説が酷評されたことがきっかけでケンカしてしまいます。

ケンカのイライラを鎮めようとバーに行ったヴァイは、ピューリッツァー賞作家でもある黒人教授と出会い、関係をもってしまうのでした。

ヴァイは黒人差別をしない主義でしたが、黒人教授は行為の最中に差別用語を言うように促し、不本意ながらも差別用語を口にしてしまいます。

差別をしない主義のヴァイがどのように変化していくのか、最後まで気になる内容です。

 

『ストーリーテリング』第二章あらすじ

後半第二章は、ノンフィクション作品です。

舞台は2000年、ニュージャージー。

ドキュメンタリー映画作家志望のトビーは10代の若者をテーマにした作品を撮ろうと、高校生のスクービーに声をかけます。

スクービーは、人生を投げやりに生きている落ちこぼれ受験生。

ドキュメントを撮影していくなかで、スクービーの家族にはある歪みが見えてきます。

そして、あるきっかけで、スクービーの家族は悲惨な結末に。

スクービーだけではなく、家族関係や家族の崩れる様子が気になってしまう内容です。

 

『ストーリーテリング』のポイント

『ストーリーテリング』のポイント

『ストーリーテリング』は、毒々しい表現が多いものの、見やすい映画です。

あらすじだけを見てしまうと、苦手意識を感じる方もいるかもしれません。

しかし、『トッド・ソロンズ』監督作品は、すべて毒々しい表現をブラックユーモアとして描いています。

テーマ自体はタブー視されることが多いですが、コメディタッチで進んでいくのでスッっと見れてしまうのです。

映画『ストーリーテリング』はもちろんですが、『トッド・ソロンズ』監督作品の多くは、まさにストーリーテリングを活用した見せ方といえるでしょう。

 

『ストーリーテリング』口コミ評価

映画『ストーリーテリング』の口コミ評価を紹介します。

まだ見たことのない方は、口コミを参考にしてみてください。

 

 

恐らくこの監督は全てこのような路線で映画を作っているので、ブラックすぎるユーモアを笑えるかどうかで楽しめる度合いが非常に左右されるもちろん本作も例外ではなく、どちらもかなりきつめのブラックユーモアを交えながらも、二部構成をとてもコンパクトにまとめ上げています

引用元:https://filmarks.com/movies/8271

 

多くの口コミでは、”監督の作品の作り方”に焦点が当たっていました。

タブー視されている内容を、”コメディ”表現で描けるのは、「メッセージを伝えるための手法」と言えるでしょう。

 

映画『ストーリーテリング』から学べる手法

映画『ストーリーテリング』から学べる手法

映画『ストーリーテリング』は、ストーリーテリングの手法として参考になる作品です。

実際に作品を通して伝えたいことは監督本人にしかわかりませんが、タブー視されていることへの見つめなおしがメッセージではないでしょうか。

そこで、『トッド・ソロンズ』が使ったのは、コメディタッチのストーリーです。

あらすじだけでは、観るのを避けてしまいそうになる本作品。

しかし、ストーリーを通すことで、つい見てしまうのが、まさに「ストーリーテリング」です。

 

伝えたいことが伝わる内容

映画『ストーリーテリング』は、ストーリーを通して、しっかりメッセージを伝えています。

このメッセージは、マーケティングでいうところの「商品」や「サービス」です。

映画『ストーリーテリング』では、本来なら目を背けやすい内容ですが、身近にありそうな日常を舞台に、一人の人間を描くことで「メッセージ」に注目させています。

主人公がいることで共感を生み、ストーリーに惹き込んでいるいるのも大きなポイント。

主人公の物語でありながらも、最終的に印象に残るのは「メッセージ」でしょう。

これをマーケティングに応用すると、同じように、プレゼンの最後に残るのは「商品」や「サービス」が残ります。

 

映画から学べるストーリーテリング手法

映画から学べるストーリーテリング手法

映画『ストーリーテリング』のように、映画や小説には多くのストーリーテリング手法が用いられています。

ストーリーを作ることで、より印象的に、よりユーザーを惹き込むことができるためです。

主に使われている手法は以下の3つ。

  • シンデレラストーリー
  • ハリウッドスタイル
  • 神話の法則

それぞれに当てはめることで、印象的なストーリー構成を作れるでしょう。

マーケティングやプレゼンの場でストーリーテリングを実践してみてください。

 

シンデレラストーリー

シンデレラストーリーは、いわゆる童話のような流れです。

名作と呼ばれるような物語のほとんどは、シンデレラストーリーに基づいて作られています。

たとえば、『シンデレラ』の場合は、以下のように構成です。

  1. 昔々あるところ……冒頭
  2. 毎日意地悪な母や姉にいじめられていた……挫折
  3. ある日魔法使いが現れた……きっかけ
  4. 王子様と恋におちました……希望
  5. 12時を超えると魔法が解けてしまう……困難
  6. 王子様はシンデレラを見つけ、幸せになりました……成功

このように、シンデレラストーリーは冒頭から始まり、困難を乗り越え成功に至っています。

要約してしまえば、「家庭でいじめられていた女の子が王子様と結婚する物語」です。

ストーリーにすることで、シンデレラの心情に共感が生まれ、物語に惹き込まれる作りになっています。

 

ハリウッドスタイル

ハリウッドスタイル

ハリウッドスタイルは、主にハリウッド映画で使われている手法です。

ハリウッド映画は長尺作品が多いなか、飽きず作品にのめりこませられるのがハリウッドスタイルの構成。

主な流れは以下のようになっています。

  1. オープニング……人物の紹介
  2. 事件……小さな問題
  3. 事件の解決……旅のきっかけ
  4. 2つ目の事件……大きな事件
  5. クライマックス……2つ目の事件の解決
  6. エンディング……物語のその後

多くの映画は、ハリウッドスタイルで構成されています。

わかりやすい例では『スターウォーズ』や『ロード・オブ・ザ・リング』。

「商品ができるまで」をアピールする際に使いやすい手法です。

 

神話の法則

神話の法則は、多くの共感を得られる方法として使われている手法です。

「神話はなぜ人の心を惹きつけるのか?」という考えが基になっています。

主な構成は以下の通り。

  1. 日常
  2. 冒険への誘い
  3. 冒険への拒絶
  4. 賢者との出会い
  5. 第一関門突破
  6. 試練・仲間・敵
  7. 危険な場所への接近
  8. 最大の試練
  9. 報酬
  10. 帰路
  11. 復活
  12. 宝を持って帰還

SFアクション映画でよく使われています。

主人公の葛藤や勇気に共感しやすく、観ている人が他人事から自分事に置き換えやすい手法です。

 

マーケティングにおけるストーリーテリングの必要性

マーケティングにおけるストーリーテリングの必要性

ストーリーテリングは、マーケティングにも使える手法です。

ストーリーテリングを活用することで、伝えたいことをしっかり伝えられ、”選ばれる商品・サービス”になります。

選ばれる理由は主に2つ。

  • 印象に残りやすい
  • ファンになりやすい

ユーザーは、「機能説明」のようなマーケティング手法に飽きています。

この流れを変えられるのが、ストーリーテリングです。

 

印象に残りやすい

ストーリーテリングを利用すると、ユーザーの印象に残りやすくなります。

ただ商品の機能を説明するだけでは、ユーザーの印象には残りません。

たとえば、映画『ストーリーテリング』の内容を「タブー視されている問題を考え直してみましょう」とだけ伝えられても、多くの人は興味を持たないでしょう。

同じように、商品やサービスについて機能説明だけをしても、多くの人は興味を持ってくれないのです。

「どんな想い」「どんなストーリー」という、商品の背景が、ユーザーの印象に強く残ります。

 

ファンになりやすい

ファンになりやすい

ストーリーテリングは、顧客をファンにしやすい手法です。

自社のファンを獲得するのは、機能性やサービス性だけでは難しいでしょう。

ここでよくある例を紹介します。

「あなたは、目の前でランニングしている男性を応援しますか?」というものです。

多くの人は気にも留めません。

しかし、「ゴールに彼女が待っていて、到着した時点でプロポーズをする」としていて、あなたがその情報を知っていた場合、応援したくなるのではないでしょうか。

前者と後者の違いは、ストーリーを知っているかどうかです。

外側から見れば「ランニングをしている男性」に変わりはありません。

このように、ファンにするには、その人・企業のストーリーが最も重要な要素なのです。

 

ストーリーテリングの参考になる映画3選

ストーリーテリングの参考になる映画3選

ストーリーテリングの参考になる映画は、世の中に沢山あります。

今回は『ストーリーテリング』を紹介しましたが、他の作品もストーリーテリングの参考にしてみましょう。

良い参考となる映画は、主に以下の3つです。

  • ロッキー
  • もののけ姫
  • ハリーポッター

どれも有名な映画なので、1つは観たことがあるのではないでしょうか。

それぞれの構成がどのように作られているのか考えてみてください。

構成に当てはめていけば、効果的なストーリーが生まれるでしょう。

 

『ロッキー』

『ロッキー』は、誰もが知る有名ボクシング映画です。

『ロッキー』があてはまるのは、主人公が成り上がっていくシンデレラストーリー。

主な流れは以下のようになります。

  1. 三流ボクサーのロッキーの紹介
  2. ジムのトレーナーにも見放され自堕落な生活を送る
  3. ペットショップで働くエイドリアンに恋をする
  4. チャンピオンと対戦するチャンスをつかむ
  5. 試合では致命的な一撃を受けダウン
  6. 立ち上がり再びチャンピオンに向かっていく

ロッキーシリーズは、この後も続き、チャンピオンを倒す流れからロッキーがトレーナーになる流れまで描かれています。

1作だけではなく、すべてを通して、見事にストーリーが起承転結しているお手本です。

 

『もののけ姫』

『もののけ姫』

ジブリ作品『もののけ姫』は、ストーリーテリングを上手く使い、メッセージを届けている作品です。

「自然や人間の関り」をテーマに、わかりやすく描いています。

主人公は、アシタカという少年。

冒頭ではアシタカが村の少女を守るためにタタリ神を殺してしまい、呪いをもらってしまいますが、同情を引き寄せるパートとして、とても秀逸な流れです。

さまざまな出会いや戦いがありながらも、しっかりと「自然や人間の関り」を印象付けた作品。

『もののけ姫』に限らず、宮崎駿作品はストーリーテリングに長けています。

 

『ハリーポッター』

『ハリーポッター』は、神話の法則を取り入れている例です。

小説が基となっている作品なので、神話の法則が基になっているのがわかりやすいでしょう。

シリーズが多いため、一概にまとめることはできませんが、『ハリーポッター』の内容を神話の法則に当てはめて考えてみてください。

  1. 日常
  2. 冒険への誘い
  3. 冒険への拒絶
  4. 賢者との出会い
  5. 第一関門突破
  6. 試練・仲間・敵
  7. 危険な場所への接近
  8. 最大の試練
  9. 報酬
  10. 帰路
  11. 復活
  12. 宝を持って帰還

『ハリーポッター』を観たことがある方なら、綺麗に当てはまることに気づくでしょう。

神話の法則の例としては、『ハリーポッター』が一番わかりやすい例です。

 

ストーリーテリングは映画から学べる

ストーリーテリングは映画から学べる

ストーリーテリングをマーケティングに用いる際は、まずは映画や小説の構成から学んでみてください。

元々小説や映画に使われている手法なので、そのまま商品やサービスに当てはめていけば、上手く活用できるしょう。

また、映画『ストーリーテリング』のように、どのようなストーリーに組み立てるかで、ユーザーの注目度は変わります。

ストーリーテリングの構成を参考にして、ぜひビジネスに役立ててください。

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