【最新】コロナに負けないナーチャリング(DM、インフルエンサー)

1. この記事を読むと分かること

 

「コロナの中でも効果的なプロモーションを打ちたい」

「見込み顧客を顧客にするにはどうアクションをすればいいのか?」

「できるだけコストをかけずに集客がしたい

事業責任者、担当者の方々に向けて、最初に始めたいDMナーチャリングと番外編としてインフルエンサーマーケティングについてメリット、デメリットを含めてお伝えしていきます。

 

2. ナーチャリングとは何か

 

ナーチャリング(nurturing)とは、直訳すると「育成」という意味です。マーケティング領域においては、リードナーチャリングと呼ばれることも多く、見込み顧客に自社商品などに興味を持たせ顧客に育成することを指します。

 

マーケティングでは、自社商品・自社サービスを購入可能性のある「見込み顧客」をどう顧客になるように育て、確実に自社商品・自社サービスを購入してもらうかが重要となります。

 

そこで重要な役割を果たすのががナーチャリングです。ナーチャリングは、マーケティングにおける顧客獲得において、営業部門へ見込み顧客を発見する「デマンドジェネレーション」を構成するプロセスの1つでもあります。

 

デマンドジェネレーションには、3つの要素があります。

リードジェネレーション(見込み顧客獲得)、リードナーチャリング(見込み顧客育成)、リードクオリフィケーション(見込み顧客の絞り込み)の3つです。本記事ではリードナーチャリングについて解説します。

 

リードナーチャリングは、集客した見込み顧客(リード)データを最大限に活用することを可能にします。また、営業部門に渡すリードの自社商品・自社サービスの興味・関心を向上させることが可能です。

 

3. ナーチャリングを始めるにはまず何をしたらよいか

ナーチャリングがどういった意味を持つのかは理解したものの、実際どういうステップで実施していけばいいのかというお悩みに答えていきます。

 

ナーチャリングに用いられるの主なマーケティング手法は以下のとおりです。

 

・DM(ダイレクトメール)

・Webプロモーション

・リスティング

・展示会

・セミナー

・メルマガ

・テレマーケティング

・メールマーケティング

・SNS(Twitter・Instagramなど)

本記事では、DMによるマーケティングをおすすめしています。

まだまだMAツールの導入は先、という方は次の段落にて、コロナ以降で有効なナーチャリング手法「DM」を解説します。

 

4. コロナ以降で有効なナーチャリング手法は「DM」

そもそもDMとは何か

DMとは、ダイレクトメールの略称です。

企業から直接的に個人や法人に届けられる自社商品・自社サービスに関するプロモーションで、ダイレクトマーケティングの1手法として認識されています。

DMには、主に電子メールDM・FAXDM・郵送DMの3つの種類があります。

よくSNSなどで用いられるDMは、ダイレクトメッセージの略称で本記事内で記載のDM(ダイレクトメール)とは異なります。

施策には、以下の3つメリットがあります。

 

①見込み顧客に対して、直接アプローチできる

ダイレクトメールとあるとおり、直接見込み顧客に対して自社商品・自社サービスのアプローチすることで、Webマーケティングではアプローチできない層へのリーチが可能です。

見込み顧客の目に止まる確率が高いため、興味・関心を持ってもらえる機会が作れます。また、個人から企業まで幅広い層にアプローチすることもでき、新規顧客・既存顧客などの顧客データからより狙いたいターゲットを選定することができます。

 

②効果測定が可能

DMで効果測定するのは大きく分けて、開封率・返信率の2つです。

1プロモーション毎に開封率・返信率がどの程度だったのかを数値として可視化し分析することで、より効果の高いDM施策へと改善していくことが可能です。

 

③見込み顧客に伝える情報を選べる

企画・プロモーションによって伝えたい内容やデザインを変更することができ、掲載する情報量もコントロールできるため、自社商品・自社サービスの説明を好きなようにデザインすることが可能です。

また、見込み顧客に伝えたい情報を選ぶことができるので、適切にナーチャリングすることができます。


SNSでのDM(ダイレクトメッセージ)も有効

 

SNSにおけるDM(ダイレクトメッセージ)は、紙やチラシのDM(ダイレクトメール)と比較して、テキストのみで送信は可能なため、特に創業初期に1円の資本効率にこだわりたい経営者におすすめです。

 

企業アカウントからTwitter、インスタグラムのDM(ダイレクトメッセージ)の機能を利用することで潜在顧客の顧客化や顧客のエンゲージメント向上につなげることもできます。

 

ただ、 同様に他の会社もSNSのDM機能自体はすぐ利用できるため、多くのDMの中でいかに開封してもらえるか、その後の行動に影響を与えるか、において差別化を図ることが重要です。

 

DMの開封率を向上させ、読んでもらうには?

 

このように、ターゲティングが可能でコンテンツもコントロールでき、効果測定も容易なマーケティング施策であるDMですが、開封して読んでもらえなければもちろん効果は期待できません。DMの開封率を向上させ、読んでもらうポイントを説明します。

 

効果を出すにあたり、最も必要なのは見込み顧客に届くタイミングです。タイミングが悪ければ、結果を出すのは厳しいでしょう。

例えば、雨の降っている間に届いたDMと忙しい平日の朝に届くDM、どちらのDMがより読まれる確率が高く、その後のサービスの利用につながるでしょうか。

雨はさすがにコントロールできないので、そのタイミングを寸分違わず予測することは不可能ですが、季節や温度、行事、Twitterでのトレンドなどタイミングのヒントは日常の中に多く潜んでいます。

 

いかにこのタイミングの種を見つけるかが、DM施策成功の鍵となるでしょう。

タイミング以外の要素では、特別感のあるクーポンを付属する、手書きにする、親しみを込めた挨拶文を添える、など受け取る側が無造作に送られているのではなく、自分に対して届けられている、と認識してもらえるコンテンツに作りこみましょう。

 

また、紙のDMの場合はサイズも重要です。

「開封しやすいこと」と「情報量が十分であること」を意識して、サイズを決定しましょう。

DMは自宅のポストに毎日無料でたくさんのサンプルが届くとも言えます。

開封したくなる、読みたくなるDMには、どのような特徴があるのか、どんなサイズ感かを意識してみるだけで、その後のDM施策の成功確率は違ってくるでしょう。

 

なぜ、コロナ以降でDMなのか

 

 

新型コロナウイルス感染症によって、不要不急の外出を控える外出自粛により、テレワーク、オンライン会議の普及など、在宅する時間が急激に増加しました。

 

コロナ後の仕事環境は、在宅でタスクをこなすことができるようになり、そのままテレワークなど在宅機会が増えると考えられています。

そのため、見込み顧客の自宅に届くDMは効果的です。

DM施策を実施するタイミングを適切に考えたクーポンや割引券を発送することで、見込み顧客のナーチャリングだけでなく、既存顧客の売上増加も可能です。

 

例えば、新型コロナウイルス感染症で飛躍的に必要度が高まったキーワードとして、「テイクアウト」があります。2020年1月時点と2020年5月時点を比較すると、Googleの検索ボリュームは約25倍に伸長していました。

 

このタイミングで見込み顧客として、考えられるのは2タイプ。

在宅で過ごすけど食事は美味しく楽しく過ごしたいテイクアウト未体験の潜在顧客と、これまではテイクアウトに頼る必要のなかった飲食店です。

 

テイクアウト未体験の潜在顧客には、初回限定クーポンや送料無料クーポンが効果的です。まずは、タイミングを活かしてサービスを体験してもらうこと。そこからいかにファンになってもらうか、継続して利用していただけるかが、次のターニングポイントです。

また、飲食店向けには、できるだけ早く簡単に導入できるサービスであることをいかに知ってもらえるか、が鍵となります。

 

【事例】DMのタイミングに成功した「menu」

 

「テイクアウト」未体験層にDMを有効活用し、一気に認知度を高めたサービスが「menu」です。

「menu」は、まず潜在顧客向けに初回限定クーポンの付いたDMを送付、お得さに飛びつかない富裕層の多いエリアでは、ミシュラン掲載店舗を中心としたカテゴリーを取りまとめた厚紙のDMを送付しています。

タイミングを活かしつつ、DMのメリットであるターゲティングと、伝えたいコンテンツの選定ができています。

 

さらに、タレントを使ったCMでテイクアウトを提供する店舗側に導入スピードの速さや簡易さ、そして今なら導入費用無料という限定感を訴求し、テイクアウト未体験店舗の獲得も同時並行で実現しています。

近くのお店がテイクアウトを始めることがきっかけで、menuを利用する顧客も一定存在します。

menuはタイミングを最大限に活かして、DMのメリットを追求した模範事例です。

 

おそらく、menuは新型コロナウイルス感染症の影響が初期の頃からターゲット顧客属性、ナーチャリングの勝ち筋、販促企画を準備していたのでしょう。

こうした念密な準備を自信を持って遂行するためには、既存顧客へのアンケート調査や市場リサーチというリサーチ・マーケティング支援が重要な役割を果たします。

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5. インフルエンサーマーケティング

 

 

DMと直接関係はないですが、新型コロナウイルス感染症に負けないマーケティング手法として「インフルエンサーマーケティング」も紹介します。


インフルエンサーマーケティングとは、インフルエンサー(多くの人々に影響を与える人)を起用することで、自社商品・自社商品のプロモーションやブランディングするマーケティング手法です。

インフルエンサーが見込み顧客に商品案内をし、ナーチャリングして顧客化することも目的とされています。

 

インフルエンサーには様々なタイプがいます。

SNSのフォロワー数によって呼び方が異なり、影響力も様々です。SNSにおけるフォロワーが多いインフルエンサーを起用すると必ず効果が大きいわけではありません。

また、影響力の大きいインフルエンサーであればあるほど、金銭コストが高くなってしまうため、適材適所のインフルエンサーを選ぶことが重要です

 

最近では、1,000~10,000人のフォロワーを持つナノインフルエンサーに注目が集まっています。この規模のインフルエンサーは憧れの存在でありつつも距離感の近い存在として、フォロワーがナノインフルエンサーの一挙一動を自分ごと化して考えたり、行動するため商品やサービスの紹介をすることで販促やブランディング向上に寄与します。

 

参考:インフルエンサーの種類

【メガインフルエンサー】(フォロワー:100万人以上)
【マクロインフルエンサー】(フォロワー:10万人~100万人)
【マイクロインフルエンサー】(フォロワー:1万~10万人)
【ナノインフルエンサー】(1,000~10,000人)

参考URL:https://find-model.jp/insta-lab/influencer-marketing-manual/

 

新型コロナウイルス感染症が流行しており、見込み顧客との展示会などによるコミュニケーションは難しい局面となっています。

インフルエンサーマーケティングでは、SNSを中心としたオンラインを主軸としているため、大きな問題がなく自社商品・自社サービスのプロモーションをすることができます。

 

また、在宅時間が増えたことによりTwitter・Instagram・YouTubeなどのSNSを閲覧する時間も増えています。ここで、インフルエンサーを起用し、プロモーションを打つことで見込み顧客に自社商品・自社サービスを認知してもらえる機会が増加します。

 

インフルエンサーマーケティングの強みは、インフルエンサーが紹介した商品・サービスをそのインフルエンサーに興味を持っていたファンを見込み顧客から顧客に瞬時にナーチャリングできるだけでなく、ナーチャリングした顧客自らがインフルエンサーと商品を一緒に告知してくれたり、SNSに投稿することで口コミとなって拡散され、広く認知してもらえる拡散力の高さにもあります

 

番外編:MAツール導入済みの場合

 

すでにMA(マーケティングオートメーション)ツールを導入しており、どう活用すべきかお悩みの方はこちらも参考にしてください。

STEP1.見込み顧客のデータをMAツールを活用して収集


獲得した見込み顧客の情報を、リードとしてMAツールに情報集約します。

見込み顧客のデータは、個人名・メールアドレス・住所・電話番号などの個人情報だけではなく、見込み顧客の行動もナーチャリングで活用できるので、見込み顧客の行動データも収集する必要があります。

 

その際、SNSやWebサイトなどの複数のチャネルのデータを一元管理することができる、Google AnalyticsやSearch Consoleなどの分析ツール、マーケティングを自動化してくれるツールのMAツールやインターネット上のデータを管理するデータマネジメントプラットフォーム(DMP)といった様々なツールを導入すると管理が非常に便利です。

 

STEP2.セグメンテーションして、ターゲットを絞る

 

取得する見込み顧客情報が幅広いため、ナーチャリングする見込み顧客の属性(性別・年齢・業種など)をセグメンテーションすることでより粒度の高いターゲティングができます。

 

ターゲットの粒度が高いということは、特定のターゲットに施策を打って効果測定をした時にどの属性により効果があるのか検証できるので、より効率的な顧客の増加が見込めます。

特定ターゲットのニーズが違うものであるならば、違う属性のターゲットで効果測定して、的確にターゲットを絞りマーケティング戦略を実行することができます。

 

ナーチャリングするターゲットを決めた後は、そのターゲットとなる見込み顧客のデータを洗い出しニーズを把握します。ニーズを把握することで、顧客のニーズに合ったコンテンツを作ることができます。

また、顕在ニーズだけではなく潜在ニーズを読み取ることでより確実に見込み顧客が顧客にナーチャリングできるようになります。

 

STEP3.カスタマージャーニーを作り、顧客に刺さるコンテンツ作り

 

ニーズに基づき、見込み顧客が顧客になるようにカスタマージャーニーを考えます。

カスタマージャーニーとは、自社商品・自社サービスを購入してくれる顧客の行動パターンや思考、感情を時系列で可視化することで、見込み顧客との接点や場所、タイミングを適材適所で発信することを可能としたものです。

 

カスタマージャーニーを作成した後は、DM・Webプロモーション・リスティングプロモーション・展示会・セミナー・メルマガ・テレマーケティング・メールマーケティングなどの手法のうち、ニーズに刺さるコンテンツを作りナーチャリングを実施します。

 

STEP4.スコアリングで顧客の感度を把握する

 

見込み顧客の行動データを収集する際に、MAツールを活用してスコアリング(点数化)することで顧客の感度を把握します。

例えば、

◎Webサイトを閲覧したら10点

◎自社商品・自社サービス案内ページを閲覧したら20点

◎案内資料をダウンロードしたら30点

というように各タイミング毎に点数化することで、見込み顧客がどの程度自社商品・自社サービスに興味・関心があり、顧客となりうるのかが定量的に可視化することができます。

 

定量的にスコアリングすることで、どの属性に刺さるのか、またその施策は見込み顧客のニーズを捉えているのかなどを確認することができるのでPDCAを回すことができます。

予算によるROI予測が立てやすく、より効果的なコンテンツ作成やマーケティングコミュニケーションをすることが可能です。

 

6. まとめ

 

「コロナの中でも効果的なプロモーションを打ちたい」

「見込み顧客を顧客にするにはどうアクションをすればいいのか?」

「できるだけコストをかけずに集客がしたい

 

とお考えの経営者や事業責任者の方々に向けて、新型コロナウイルス感染症によるテレワークが前提となった現在以降でも有効なマーケティング手法である、DMによるナーチャリング、そしてインフルエンサーマーケティングを紹介しました。

 

DMであれば、新型コロナウイルス感染症による外出自粛の環境下においても、的確に届けたい見込み顧客に向けてナーチャリングすることができるため、効率的なマーケティングが可能です。あとは、どのようにタイミングの種を見つけるか、常にウォッチする必要があります。

 

また、上記マーケティング手法の効果を最大限に上げるためにも、まずは自社商品・サービスをどのような顧客に知って、使ってほしいかターゲットを絞り、ターゲットのニーズに答えるようなコンテンツ・プロモーション企画が重要です。

 

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私達、株式会社まーけっちは、事業の成功に根差した、リサーチ・マーケティング支援を追及しています。

費用や人材のコストがネックで、適切な戦略をひくための情報整理が出来ていないケースが非常に多く、機会損失を引き起こしています。

無償や自社でできる簡単なことから始める、プロモーションと併せてリサーチをおこなうなど、出来る範囲で、コストをかけずに適切なリサーチ・マーケティングを行うことは可能です。手法や戦略にご興味があるという方はお気軽にご相談下さい。

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◆代表プロフィール

株式会社まーけっち 代表取締役社長 山中思温

 

マーケティングリサーチのシステムとデータの提案営業を経験後、 最年少で事業部を立ち上げ、若年層国内ナンバーワンのユーザー数を達成。
リサーチの重要性と併せて、コストや施策への活用の課題を痛感し、中小・スタートアップでもリサーチやマーケティング施策の最適化をより手軽に利用できるようにする為、リサーチ×マーケティング支援事業の”株式会社まーけっち”を創業。

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