【人事成功の秘訣】適材適所とは?人事を行う重要ポイントを解説

【人事成功の秘訣】適材適所とは?人事を行う重要ポイントを解説

適材適所の人事の考え方について、悩んでいませんか?

この記事では、適材適所の人事について解説します。

人事成功の秘訣は「適材適所」です。

とくに、これからの時代は「適材適所」を重視した、人事の見極めが必要だといわれています。

適材適所のための考え方やポイント、また環境背景まで解説するので、参考にしてください。

本記事を参考にすることで、企業の成果をあげる人事が行えるでしょう。

 

企業組織のなかの適材適所

企業組織のなかの適材適所

「適材適所」というのは、「適した地位・任務につけること」を指します。

企業組織における考え方としては、「能力や個性に応じて、相応しい地位や任務に就けること」といえるでしょう。

企業のなかには、当然多くの人がいます。

そのなかで、得意不得意はもちろん、それぞれの個性があり、適した役職は異なるでしょう。

各個人が適した役職につくことで、企業全体の成果はあがりやすくなるのです。

また、お互いに適正な役職につくことで、社員同士が欠点を補えるようになります。

適材適所の考え方は、企業を向上させる人材戦略といえるでしょう。

 

適材適所が求められた要因は2つ

適材適所が求められた要因は2つ

人事に適材適所が求められるようになった要因を解説します。

より適切な人事を行うには、なぜ適材適所が求められるのか、根本を知っておくことも必要です。

また、反対に、根本を知ることで、適材適所の難しさもわかるでしょう。

適材適所が求められるようになった要因は、主に2つです。

  • 労働人口の減少
  • 働き方の変化

2つの要因があったために、企業は適材適所を重視するようになりました。

それぞれの理由を具体的に知ることで、さらに重要が明確になるでしょう。

 

労働人口の減少

労働人口は、昔と比べて大きく減少しています。

一見働いている人は多く見えますが、決して多くはありません。

労働人口の減少の大きな原因は、少子高齢化です。

現代では、高年齢の方も働くようになり、女性の多くも働いていますが、それでもそもそもの労働人口は足りていません。

その結果、企業は人材確保するのが難しくなってしまったのです。

人数で業務を補えなくなれば、その分野に特化した1人を採用したり、その分野に特化した役職へ人事異動する必要があります。

これが、適材適所となるわけです。

 

働き方の変化

現代は、昔と比べて、働き方が変化しています。

働き方改革によって、残業する時間も大きく減少しました。

つまり、企業は、少ない時間で効率的な業務をこなさなければいけなくなったのです。

また、適材適所の考え方で専門分野に人を置けば、スキルがどんどん育ち、さらに効率化がすすみます。

たとえば、不慣れな3人チームで仕事外の時間も働くよりも、1人の専門的な人間を置いた方が、企業にとってはメリットになるでしょう。

「効率」を重視した働き方に、適材適所の考え方が最も適しているのです。

 

適材適所に必要なのは人事の見極め力

適材適所に必要なのは人事の見極め力

適材適所の考え方には、人事の見極め力が重要です。

適材適所は、適してる人材配置・人事異動を行うわけですから、「誰がどんなことに適しているのか」理解しておく必要があります。

しかし、人事がすべての社員のスキルを理解することは難しいです。

3人~5人程度の中小企業であれば、1人1人がスキルを知っているかもしれませんが、多くの従業員を抱える企業では、まずすべての社員のスキルを知ることは難しいでしょう。

そこで試されるのが、以下の見極め力です。

  • スキルの見極め
  • 価値観の見極め

人事担当者は、2つの見極めを重視して、適材適所を組み立てていきましょう。

 

スキルの見極め

適材適所において、スキルの見極めはとても大事です。

スキルを見極められなければ、効果のあがる人材配置は行えません。

また、今持ち合わせているスキルだけではなく、どんなことが得意か、適正についても見極めることが重要です。

さらに、性格や趣味、特技まで把握しておけば、今後どのように活躍していけるか考える要素になるでしょう。

人事評価制度が曖昧で、判断を間違ってしまうと、正しい人材配置は行えません。

主観的ではなく、客観的なスキルの見極めが必要です。

 

価値観の見極め

社員の価値観の見極めも重要です。

価値観を知ることは、成長を伸ばすための人事に役立ちます。

社員それぞれが、どんな価値観やどんな志向、どんな理念でどういう働き方が希望なのか知っておきましょう。

今持っているスキルに合うものが、必ずしも、その人の働きたい役職とは限りません。

価値観や働き方に合う役職におくことで、その社員は大きく成長するでしょう。

価値観のズレから、「認められていない」「評価されていない」と、退職や転職してしまうこともあるので、価値観の見極めと把握はとても重要です。

 

適材適所のネックポイント

適材適所のネックポイント

人事の適材適所は、決して簡単ではありません。

「その人の適している役職」とだけ考えると、一見簡単に見えますが、問題点があります。

主な問題点は以下の2つです。

  • 客観的な判断がしにくい
  • 採用時の判断がしにくい

「その人の適している役職」で考えられるのは、人事担当者が把握している社員のみに適用できます。

人事担当者が把握していない社員の判断は、とても難しいです。

とくに重要なのは”主観的にならないこと”。

誤った配置にならないよう、2つのポイントを意識しておきましょう。

 

客観的な判断がしにくい

適材適所は、社員それぞれのスキルや性格、特徴などを把握していなければいけません。

そのためには、社員の良い面や悪い面まで把握しておく必要があります。

しかし、スキル以外の特徴や性格などを、客観的に判断することは、とても難しいです。

たとえば、よく知っているA社員と、あまり知らないB社員、2人の社員がいたとき、成長を期待できるのはどちらでしょうか。

多くの人は、A社員の成長を期待してしまいますが、これは主観的な考え方です。

客観的に判断するためには、日ごろから多くの社員に目を向ける必要があります。

 

採用時の判断がしにくい

適材適所を考えるには、“社員のことを知っているか知らないか”が重要です。

社員のことを理解していなければ、適材適所の人材配置や人事異動は難しいでしょう。

しかし、”知っていること”が前提となると、壁となるのは「採用時」です。

適任の人材を採用しようとしても、採用時は性格や特徴がわからないため、判断しにくくなります。

採用時にわかるのは、スキルのみでしょう。

性格や特徴まで理解するためには、採用の方法も今までと変えなければいけません。

 

人事の適材適所を成功させる5つのポイント

人事の適材適所を成功させる5つのポイント

適材適所を成功させるには、幅広く柔軟な考え方が大事です。

「このスキルがあるからこの役職」と、単純な考え方では、適材適所とはいえません。

考え方やポイントとして、以下の5つがあります。

  • マインドセット
  • 適材適所の共有意識
  • 未来を見据える
  • 業務の棚卸し
  • PDCAサイクルを回す

人事担当者で、適材適所の人員配置を考えているのであれば、5つのポイントを考えておきましょう。

適材適所の人員配置は、事前の計画が必要です。

事前計画をしっかり作るためにも、理解を深めておきましょう。

 

マインドセット

適材適所の成功には、マインドセットが重要です。

マインドセットとは、これまでの経験や価値観で形成された、志向や心理を指します。

このマインドセットが必要なのは、適材適所を行う目的が企業組織の成長のためだからです。

適材適所は、最終的に社員の能力をひきだすことができます。

上手くいけば、価値観や人生の目的などのマインドセットとビジネスにおける目標とすり合わせができ、仕事への意欲を高めてくれるのです。

今見える目先のことだけを考えると、適材適所の考え方は、上手く使えないでしょう。

 

適材適所の共有意識

適材適所を行うために、社内での共有意識も大事にしましょう。

人事担当者だけで適材適所を実現するのは、とても難しいことです。

人事担当者だけではなく、社員一人ひとりが適材適所の認識を持たなければ、成功しません。

なぜ適材適所の考え方が必要なのか、どのようなスキルや価値観が必要なのか、どのように働くべきなのか。

社員それぞれが適材適所に対して考え、目標に向かって動く必要があります。

また、社内で浸透することにより、社員の情報が入ってきやすくなるでしょう。

適材適所を行う際は、人事担当者だけではなく、全員の力を借りると良いです。

 

未来を見据える

適材適所は未来を見据える

適材適所の考え方で、見落としがちなのが「未来を見据えること」。

今の社員のスキルや性格で、適した役職に置くのは比較的簡単です。

しかし、それでは社員の成長になりません。

人は日々成長しています。

そのため、今スキルをもたない社員や今活躍していない社員が、今後どのように変化していくか見極めなければいけません。

半年後、1年後、社員がどのように成長するかまで考えることで、より効率的な適材適所の人員配置を行えるでしょう。

 

業務の棚卸し

適材適所で人員配置する際には、業務の見直しも行いましょう。

社員のスキルを見るだけが、適材適所の考え方ではありません。

業務の棚卸とは、現状の業務を書き出し、重複している業務がないか効率の悪いものがないか、徹底的に洗い出すことです。

問題のある業務があれば、業務を見つめなおしましょう。

せっかくスキルのある社員がいても、業務が偏っていたり、効率の悪い業務があれば、スキルを活かせません。

業務を見直した上で分担表を作成し、役職を決めていきます。

 

PDCAサイクルを回す

よりよい適材適所のために、PDCAサイクルをまわしましょう。

上手に適材適所を行うには、データが必須です。

PDCAとは、以下を指します。

  • Plan……計画
  • Do……実行
  • Check……評価
  • Action……改善

一度適材適所を行ったからといって、成功につながるものではないので、PDCAをまわしながら何度か改善していきましょう。

社員のスキルや価値観も変化していくため、定期的な適材適所の人員配置や人事異動が必要です。

 

適材適所で人員配置する4つのポイント

適材適所で人員配置する4つのポイント

適材適所で人員配置するための、ポイントを解説します。

考え方ではなく、「実際にどのようにするべきか」です。

主なポイントは4つ。

  • 適性検査の実施
  • さまざまな分野の仕事をしてもらう
  • 社員へのヒアリング
  • タレントマネジメントへの理解

基本的には、社員の情報やデータを集めることや、適材適所への理解が必要です。

今後人事担当者として、人事を考えていくなら、どちらも知っておくべきでしょう。

人員配置の際に、4つのポイントを活かしてください。

 

適正検査の実施・活用

社員それぞれの、適性検査を実施しましょう。

社員の能力や性格を知らなければ、適材適所は実現しません。

適性検査は、計算や論理的思考能力を試す知的能力を測る目的のものと、性格や個性、思考を把握できるパーソナリティ目的のものに分かれます。

書類だけではわからない性格に加えて、客観性が保てるので、適材適所を考える上で効果的な手段といえるでしょう。

新卒や中途採用はもちろん、人事異動の際に、既存社員の適正を測ることもできます。

 

さまざまな分野の仕事をしてもらう

社員に一度、幅広い分野の仕事をしてもらうことも、適材適所の役に立ちます。

幅広い仕事を任せることで、以下の2つのことがわかるためです。

  • どんな分野でスキルを発揮できるのか
  • 一定のスキルに達するまで、どれくらいの時間を要するのか

幅広い仕事を任せるなかで、「向いていないと思っていたけど実は向いていた」という業務も発見できます。

向いているか向いていないかは、実際に取り組んでみなければわかりません。

人事担当者の見極めのためはもちろんですが、社員の新たな才能開花のためにも使える方法です。

 

社員へのヒアリング

社員へのヒアリング

適材適所の人員配置を行うにあたり、こまめに社員へのヒアリングを行ってください。

適材適所は、人事担当だけが決めるのではなく、本人が希望するかどうかも重要です。

どんなに向いている仕事でも、本人が望んでなければ、モチベーションを下げる原因になってしまいます。

反対に、本人が希望する役職につければ、モチベーションがあがり、成長する可能性が高くなるのです。

本人がどのような役職を希望しているかは、実際に聞かなければわかりません。

社員へのヒアリングは、欠かさずに行いましょう。

 

タレントマネジメントへの理解

適材適所において、注目されているのが「タレントマネジメント」という考え方。

タレントマネジメントとは、社員がもつ能力や才能やスキル、経験値などの情報を人事管理の一部として管理し、戦略的な人事配置や人材開発を行うものです。

タレントマネジメントを行うことで、優秀な人材を育てていくことができます。

多様な人材に対応し、環境を整えることで、離職を防ぎ、組織全体の力を底上げすることができる方法です。

社員のタレントを把握することで、適材適所に応用できます。

 

これからの人事は適材適所の徹底

これからの人事は適材適所の徹底

これからの人事の考え方として、適材適所は必須です。

適材適所で人員配置することは、企業の効率化につながります。

また、そのためには、人事の見極め力や社員データの収集も必須です。

適材適所を取り入れるため、本記事を参考に組み立てていきましょう。

 

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株式会社まーけっち 代表取締役社長 山中思温

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マーケティングリサーチのプラットフォームの企業で、 最年少で事業部を立ち上げ、広告予算ほぼゼロで、国内トップの実績を達成。

中小・スタートアップ企業のマーケティングに関する構造的課題を痛感し、それを解決するため、株式会社まーけっちを創業。大手企業・国家機関・スタートアップなど100社以上の戦略支援を行い、コミットと売り上げ貢献成果に定評がある。上智大学外国語学部卒。

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