インタビュー
新規事業のアイデアを生み出すために本当に必要なもの 女性起業家に直撃vol2
2020.11.08
新規事業の優れたアイデアを生み出すためになぜワークショップが必要なのか。
本日は『リサーチとワークショップ』をテーマにお話を伺わせて頂きます。
ウェーブプラネットのツノダフミコ様に聞いてみました!
ツノダフミコ様 慶応義塾大学文学部卒。代議士秘書などを経て、1993年にマーケティング会社「ウェーブプラネット」を起業。現在、代表取締役。
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便利ツールの落とし穴
山中・谷田 : 近年では簡単に作れるアンケートツールの利用等が増えましたが、これらの簡易なツールを使ってしまったばかりに意味のないデータが大量に集まり、むしろ迷宮入りしてしまうといったケースもありますよね。
ツノダ : おっしゃる通りです。
目的と手段がいつの間にか入れ替わってしまうケースは非常に多いと思います。
やりたいことや知りたいことを明確化せずに、調査設計をすること自体が目的だと勘違いをしてしまうと、知りたい事は無限に増えてしまいます。
定性調査に関しても、あえてエクストリーム層を探索する場合を除き、あまり条件を厳しくしすぎてしまうと答え合わせに走ってしまい、本当にそんな人が世の中に実在するのだろうか?という再現性のないデータが集まってしまうため、常に最終的な目標を明確にし、誰に何をどう聞くかを決定することが大切だと思います。
仮説検証の重要性
目的意識の解像度
山中・谷田 : 調査項目の増えすぎなども仮説検証の精度によってしまいますよね。仮説がしっかりしていれば省ける調査も多いと思います。
仮説がない調査をしてしまう裏側の背景や原因とはどういったものがあるとお考えですか?
ツノダ : 目的意識の解像度の低さが原因だと思います。
山中・谷田 : 確かに日本がとても苦手にしている分野だと思います。例えば「新規事業やってください」と言うような指示がこれに該当します。
ツノダ : モヤモヤしていること自体は悪いことではないのですが、それをより具体的な小さな塊に細分化して、わかっていないことを明確化することが大事だと思います。
そのためにも、何が知りたいのか明確化することを心掛けています。
山中・谷田 : 目的意識の解像度が低いまま調査が進められることの問題点としてはテクノロジーの進化による長所と短所があり、私は悪くなった部分が顕在化しているように思います。
ツノダ : それはどういう点においてですか?
山中・谷田 : テクノロジーの進化により数字が明確に見えるようになった結果、件数を集めることやパーセンテージにおけるアウトプットイメージが先行しそれをゴールとして設定するようになってしまった悪影響が大きいと考えています。
言葉の曖昧さに焦点を当てる
山中・谷田 : 問題意識の解像度が上がらないことの原因はどのような点にあるとお考えでしょうか?
ツノダ : わかったつもりになっていると言うことが原因だと思います。
これは言葉に対するこだわり度合いと言い換えることもできますが、数字と比べて言葉というものはどこまでいっても曖昧さが残るという性質があります。
例えば「効率が良い家事」とか「時短家事」と言う言葉で分かったような気になってしまう問題があります。しかし、時短の意味については個人個人が思っている事はそれぞれ全く異なります。
その際に、ここで使っている時短という言葉の意味はこういう意味だよ、ということまできちんと描写しなければお互いの認識が合わせられません。
つまり、なんとなくの意味で時短という言葉を用いて調査をしていると、効率性を言いたいのか、手抜き的なことを示したいのか、あるいは手間を省くことなのか。ぼやけた言葉の意味のまま、ぼやけた調査を行うことになるので、ぼやけた答えしか出てこないことになってしまいます。
山中・谷田 : 確かにキーワードで絞ったつもりになっていても実はそのキーワードが曖昧だということですね。
ツノダ : そのため仮説を立てる際にはまずより多くのキーワードを徹底的に出してみて、その中から反映させるべきキーワードは一体どれなのかを厳選して解像度を高めていくプロセスが重要だと考えます。
曖昧なまま結果を得ることで誰も傷つかないが誰も得をしない、なんとなくわかったつもりになって「パッと見の良い子ちゃん」が実は「どうでもいい子ちゃん」であるという結果に終わってしまいます。
これだけモノやサービスが溢れている状況においては、細かい状況と描写の違いをいかに細かく読み解けるかということが重要になるのだと思います。
山中・谷田 : 解像度が高い仮説を立てきれいに見えるものを商品化することによってエッジが効いたサービスであったり特徴が際立った商品になり、それに見合ったユーザが集まる好循環が生まれるんですね。
ツノダ : どれだけ尖ったエッジを効かせられるか、さらにそれをいかにわかりやすくお客様が共感できるカタチで伝えることができるかと言う点が最も重要だと思います。
山中・谷田 : 「リサーチやってます」という分かったフリや「アンケート取りました」という表面上のことに満足をしてはいけないということですね。
仮説設定のトレーニング法
フェーズによってアプローチを変える
山中・谷田 : 私が現在行っている採用担当者さん向けの新規事業の話ですが、考えていたサービスが仮説が調査した結果あまりニーズが見込めないような場合に、その次のフェーズの仮説設定方法も同じトレーニング法で鍛えることができますか?
ツノダ : 基本的には同じトレーニング法で良いと思いますが、扱い方や集め方あるいはアプローチを変えることが必要だと思います。つまり、やり方は変えないが別の角度から見てみたり組み合わせを変えてみたりすることによって対応してみるということです。
重要なのは1回であきらめないこと。それそこが情報を扱う面白さでもあると思うんです。
一面的な読み方しかできないデータもありますが、そうでは無いことも非常に多いと思います。
いわゆるプロトタイピングと同じ手法で仮説を検証し、ここまではOKだけど、この部分はもうちょっと考えようというように、検証し、見方や視点を変えながら粘り強く実施していく熱意が大事だと思います。それだけの熱意を注げることをやりましょう、ということですね。さっさとあきらめられる位の熱意しか向けられないものにお客様が満足するはずはない、そんな風に思います。
調査業務における女性の優位性
山中・谷田 : 見える範囲の調査や取り組みを繰り返し繰り返し行う業務は女性に向いているのではないかと私的には感じています。
一気に全てのリソースを突っ込んで大きく当てに行く手法ではなく、やりたいことや解決したい対象を絶対に成功させるために大きく投資をしすぎないという守り型なタイプは女性に多いと思うのですが、その点はいかがでしょうか?
ツノダ : たしかにあるかもしれませんね。
ある側面で見ると勇気がなかったり、あるいは思い切りがなくていつまでも結論を出せずに考えていることなども多々ありますが、今おっしゃられたように、だからこそ大きな失敗をしないというのはあると思います。
小さなことにこだわり、小さな気持ち悪さを見逃さない点において、女性に向いているかもしれません。
山中・谷田 : そういう細かい点に着目できる人が商品開発チームに1人いるととても良いかもしれないですね
ツノダ : そうですね。消費財や生活の中のことは、サービスとしてはとても小さなことだとしてもそのサービスを受ける人にとってはとても重要なことのひとつです。日常の中の小さなことに実はとても大きなヒントが隠されていると思います。
個々の良さを引き出す組織づくり
個々の特性を活かす技法の提案
山中・谷田 : 今後はそういうことができる人材を育成されていくということでしょうか?
ツノダ : はい、取り組んでいきます。また、立場的に声が小さく自己主張が弱い人だけれども良い発想が出せる人のアイデアをきちんと引き出せる発想技法を提供することにも力を入れています。
発言力の強さに負けず、良いアイデアをいかに引き出すかということが組織の本当の力になっていくのでとても重要なことだと思います。
山中・谷田 : 組織のマネージャー向けにとても良質なサービスですね。
コンセプトピラミッド
ツノダ : 組織力というものはそれぞれの人の良いところをいかに引き出すかという点にかかっていると思うので、ものづくりやアイデア発想に関しても全く同様だと思います。
例えば言葉に出すのが苦手だけれど書くのが得意な人の発想を活かせるような技法をご提供しています。
『協調設計技法コンセプトピラミッドⓇ』という技法なのでコンセプトピラミッドで検索をしていただければ見つけられると思います。
山中・谷田 : そのような発想を活かしていく意識は今後の組織設計においてはとても重要だという点は同感です。
ツノダ : 本当の意味でのダイバシティーとはこのようなことを言うのだと思います。それぞれの人の良さを引き出せる仕組みを持っているということが重要で、その技法をワークショップでも提供しております。
山中・谷田 : 当社の場合にもパートナー企業様の声を上手く受け取れていない自負があるので、コンセプトピラミッドを検索して参考にさせて頂きます。
ツノダ : みんな心の中で思っている事はたくさんあるけれども、感度の高い人ほど周囲に気を遣って発言できない傾向が強くなっています。実はそのような感度の高い人ほど良いアイデアを持っているので、それをいかに潰さずに活かしていくかということがとても大きなテーマだと考えています
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株式会社まーけっち 代表取締役社長 山中思温
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