採用・人材
【採用活動で助成金貰える?】トライアル雇用とは?トライアル雇用の問題点とは?助成金制度を活用して積極雇用で人材採用!
2021.05.31
企業が人を雇うには莫大なコストがかかります。
中途採用で優秀な人を雇うには、お金だけでなく採用に要する人員など多様なコストが必要。
採用コストを抑えて採用活動を進めていくにはどうすればいいでしょうか?
この記事では、採用コストを抑えた「トライアル雇用助成金制度」について解説していきます。
採用活動を進めながら助成金を貰える制度とはどのようなものなのか、手続きの流れを紹介します。
少しでも採用コストを抑えることで、スリムな経営が実現します。
トライアル雇用の使い方や、利用する際の注意点などを確認していきましょう。
トライアル雇用で積極的採用!
「トライアル雇用助成金制度」を活用して採用活動を活発に行える!
トライアル雇用は厚生労働省、つまり国が運営する制度であり、事業者の雇用と労働者の就業を支援するための制度です。
ハローワークや職業紹介事業者等の紹介により、一定期間の試用期間を通じて採用を行います。
トライアル雇用を経て採用活動をした事業者は一定の助成金が支給されるため、事業者と労働者双方にメリットのある制度です。
トライアル雇用とは?
トライアル雇用とは、試用期間(トライアル期間)を通じて採用の可否を判断すること。
ハローワークなどから紹介された求職者を一定期間トライアルで雇用したうえで、正式に雇用するかどうかを判断します。
企業としては採用コストを抑えたうえで人材を調達できて助成金が貰えるというメリットがあります。
また、求職者としても積極的に就業の機会を得るなどのメリットがあるため、企業と求職者双方にメリットがあるものです。
トライアル雇用の要件
トライアル雇用を利用するには一定の要件があります。
対象者は「紹介日時点で、ニートやフリーター等で55歳未満の人」と限定されており、一定の条件があることに注意しましょう。
助成金を受けるためには以下の要件を満たす必要があります。
- 安定した職業に就いていない、あるいは自営業者でないこと
- 紹介日の2年以内に2回以上離職や転職を繰り返していること
- 紹介日の前日時点で離職している期間が1年以上続いていること
- 妊娠や出産・育児を理由に離職し、紹介日の前日時点で安定した職業に1年以上就いていないこと
- 55歳未満で、ハローワーク担当者による支援を受けていること
- 就職の援助を行うにあたって特別な配慮を要すること
参考:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/kyufukin/trial_koyou.html
トライアル雇用で貰える助成金
トライアル雇用の制度を活用してもらえる助成金は以下の通り、月額最大4~5万円となります。
事前にトライアル雇用求人をハローワーク、職業紹介事業者等に提出した場合、これらの紹介によりトライアル雇用をした場合に、最大3ヶ月の助成金を受け取ることができます。
なお、助成金は合計額が期間終了後にまとめて一括で支給されます。
障害者トライアルコース
トライアル雇用には一般コース以外にも障害者トライアルコースなどが設けられています。
障害のある方向けに雇用を促進するためのコースであり、一般コースよりも長期間トライアル期間が設定。
雇用の安定を幅広く用意するための制度であり、雇用者にとっても有利な条件で採用活動を進めることができるものです。
また、コロナ関連で離職した方向けのトライアル制度もあります。
様々な背景を持つ人材を採用できる制度ですので、有効活用していきましょう。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/kyufukin/shougai_trial.html
新型コロナウイルス感染症対応トライアルコース・新型コロナウイルス感染症対応短時間トライアルコース
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/newpage_16286.html
トライアル雇用の申請方法
トライアル雇用を利用する際の申請続きは以下の通りです。
留意するべきことは、助成金を受け取る際は必ず事前に申請をしなければならないということ。
助成金の利用をしたい際は、事前に採用段階から準備をしておきましょう。
ハローワークに求人を出す
トライアル雇用の助成金を受け取るには必ず事前に申請の準備をする必要があります。
「トライアル雇用求人」をハローワークに提出した場合、該当求人に沿ったトライアル求人が進められていきます。
事前に申請を出さない場合、助成金を受け取るができないので注意しましょう。
採用選考
トライアル雇用求人においても、通常の採用と同様に選考が進められます。
トライアル雇用は有期の雇用期間が定められているものの、一定の業務水準があるか、最低限の社会常識があるかなどを確認。
短期間において会社に貢献できるかどうかを検討します。
トライアル雇用開始
採用を通過した場合、トライアル雇用開始。
トライアル期間は最大3ヶ月であり、その期間内に本採用(常用雇用)切り替えるかどうかを確認。
本人のやる気があるか、適性があるか、社会人としての実力はあるかを確認したうえで採用の可否を決定します。
計画書の作成
トライアル雇用が始まったら「トライアル雇用実施計画書」を作成し、ハローワークに提出します。
これは後に助成金を給付する際の判断材料となる資料ですので、就業状況やトライアル雇用の実施計画を正確に記さなければなりません。
申請書の書式については、以下のページからダウンロードできるので参考にしてください。
トライアル雇用助成金(一般トライアルコース)の申請様式ダウンロード
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/kyufukin/trial_koyou_dl.html
トライアル期間終了
最大3ヶ月のトライアル期間を終えた場合、本採用(常用雇用)に切り替えるかどうかを判断。
試用期間中に人材の実力や適性などを見極めたうえで採用の可否を決定します。
終了後、助成金を申請する場合は速やかに申請を行いましょう。
本採用(常用雇用)に切り替える場合
トライアル雇用した人材を本採用に切り替える場合は「常用雇用」に切り替える契約をします。
常用雇用に切り替える場合は、所定の手続きを進めることに。
有期雇用契約を結ぶことで、本採用となります。
助成金の申請
期間終了後、ハローワーク等に助成金の申請を行います。
助成金申請の受付はトライアル雇用期間終了後2ヶ月以内となっていますので、期間終了後速やかに申請の手続きを行いましょう。
トライアル雇用の問題点・デメリット
人材調達に便利なトライアル雇用ですが、いくつか問題点やデメリットがあります。
採用に関するコストが抑えられる一方で、人事上の手間が煩雑であったり、助成金を申請したりするためにも様々な手数がかかる点に注意する必要があるのです。
また、採用する人材のレベルがまちまちであり、未経験の人材を採用するケースも珍しくありません。
これらの問題点を踏まえたうえで、効率的に採用活動を行っていきましょう。
募集人材のレベルが不安定
トライアル雇用は就業経験のない人材や就業ブランクのある人が多い転職市場であり、必ずしもレベルの高い人材を採用できるとは限りません。
採用コストをかけて優秀な人材をかけられるというわけではなく、社会人の基礎を1から教育をしていかなければならないという場面もあります。
とはいえ、全ての人材が低レベルというわけではなくトライアル雇用の期間中に十分な働きをする人材も多いです。
トライアル雇用では人材のレベルを見極めるためにある程度の準備をしておく必要があるでしょう。
人材採用の手間がかかる
トライアル雇用に限らず、入社する人材には1から教育を行う必要があります。
通常、正社員への教育は長期で働くことを前提とした教育を行いますが、トライアル雇用では必ずしも長期間働くことになるとは限りません。
人材が流動的になり、トライアル雇用で入社する人材が増えると指導をする機会も増えます。
しっかりとした指導マニュアルの作成など、人材教育のノウハウを整えておく必要があるでしょう。
助成金の申請が煩雑
トライアル雇用を利用するうえでは、役所で様々な手続きが必要になります。
通常の採用活動であれば、自社の就業規則などを元に採用の手順を決定するものです。
助成金は国の税金が財源となっているため、正式な審査をしなければなりません。
役所の手続きとなるので必要な書類を用意しなければならず、手間に感じることもあるでしょう。
トライアル雇用のメリット
トライアル雇用は手続きが煩雑であるものの、上手く利用すれば採用活動を大幅に効率化することができます。
また、助成金を貰いながら採用活動を進められるので経営をスリム化するためには大きな手段でしょう。
トライアル雇用のメリットを最大限に生かすにはどのように活用していけばいいでしょうか?
助成金が貰える
トライアル雇用助成金を利用した採用活動のメリットは採用コストを抑えて採用活動を行えること。
特に、助成金を支給されることで経営の手助けとなるため、事業者にとっては嬉しい制度といえるでしょう。
中小企業においては人を雇うということは多大なコストがかかる行為ですが、助成金制度を活用することで採用活動がスムーズに進むでしょう。
助成金を貰いながら採用活動をすることで、人の力を増やしながらお金をもらえるという、まさに一石二鳥の採用活動を進めることが可能です。
試用期間で人材を見極められる(雇用のミスマッチを防ぐ)
トライアル雇用には試用期間が定められているため、本格的な採用の判断を見送ることが可能です。
人材レベルが一定水準に達していない場合、試用期間を超えての採用を見送ることができます。
採用活動には、1度採用した人材が想定の人材でないという雇用のミスマッチがつきものです。
トライアル雇用の制度を活用することで万が一の場合もリスクヘッジを兼ねることができるので、採用に関するリスクを抑えた採用活動を進めることができます。
採用コストを抑えられる
人を雇うということは莫大な採用コストがかけられます。
単にその人に払う給料にとどまらず、採用に関わる人事スタッフ、転職仲介業者(転職支援サービス)に支払う手数料など、想定以上の採用コストが発生するでしょう。
トライアル雇用制度を活用すれば、これらの採用コストを大幅に抑えることができます。
今すぐに人を雇いたいほどの人手不足であるという場合、役立つ制度でしょう。
優秀な人材を採用するには?
優秀な人材を採用するにはどうすればいいでしょうか?
トライアル雇用では様々なレベルの人材を採用することができますが、企業を大きく変革していくには優秀な人材の力が必要です。
優秀な人材を調達するには、それなりの採用コストをかけなければいけません。
人材調達におすすめのサービスをいくつか紹介していきます。
優秀な人材を発掘するための方法については、以下の記事も合わせてご覧ください。
【即戦力】優秀な人材を発掘する採用方法とは?採用のコツとおすすめサービスを紹介!
BIZ REACH
BIZ REACHはハイクラスな人材に特化した転職サービス。
ハイレベルな人材を探したい場合はBIZ REACHでの人材募集を検討しましょう。
なお、ハイレベルな人材を雇用するには相応の条件を提示する必要があります。
Wantedly
Wantedlyは2012年頃からサービスが始まり、多くのユーザーが登録しています。
事業者と求職者を直接マッチングするサービスであり、有手な人材と直接コンタクトをとることができるサービスです。
「ビジネス型SNS」と呼ばれることもあり、20代や学生を中心に若い人材を調達することができます。
制度を活用して人材を調達しよう!
トライアル雇用を活用した人材調達方法を見ていきました。
トライアル雇用で採用できるレベルは幅があり、手続きを利用するにも多大な労力を要します。
しかし、有効活用することが出来れば採用コストを抑えられるため、スリムな経営に大きく貢献できるものです。
優秀な人材を調達するのであれば、採用コストをかけて採用活動に励む場合があります。
今回紹介した「BIZ REACH」や「Wantedly」など、転職サービスの力を借りて採用活動をするのもいいでしょう。
積極的な採用活動を通じて、企業を大きく成長させていきましょう。