採用・人材
【大手成功事例】離職率を下げる方法とは?原因から改善策まで解説
2021.03.04
自社の離職率が高いことで悩んでいませんか?
この記事では、離職率を下げるための方法を解説します。
離職率を下げるには、現状から自社を改善していくしかありません。
主な退職理由や、改善例も合わせて紹介するので、改善の参考にしましょう。
退職の原因や改善策に考え方まで解説するので、この機会に自社を見直してみてはいかがでしょうか。
本記事を参考に、ぜひ自社の見直し・改善を行ってみてください。
離職率を下げるためには退職理由を知ることから
離職率を下げるためには、まず退職理由を知ることが重要です。
「なぜ退職してしまうのか?」その理由がわからなければ、改善することはできません。
厚生労働省が発表した「平成30年雇用動向調査結果」によると、退職をした主な3つの理由は、以下のようになりました。
- 労働時間・休日等の条件が悪かった
- 給料が少なかった
- 職場の人間関係が望ましくなかった
まずは、自社が当てはまっていないか確認してください。
退職を減らすためには、これらの要因を改善しなければいけません。
離職率が高くなる主な原因6選
離職率が高い原因は、企業への不満にあります。
なにも問題のない企業であれば、離職率が高くなることはありません。
離職率が高くなるのは、必ず原因・不満があります。
主な原因として、以下の6つです。
- 給料への不満
- 休暇への不満
- 労働時間への不満
- 教育制度への不満
- 働き方への不満
- 人間関係への不満
自社は、それぞれの不満を解消できているでしょうか。
これらの不満があれば、当然退職者は増えます。
具体的にどのようなことが不満になるのか、退職の原因を探っていきましょう。
給料への不満
企業で働く上で、給料への不満は多くあります。
労働量や成果に対して、給料が低ければ、当然退職者は増えるでしょう。
給料が低いことは、単純に「生活費」だけの問題ではありません。
給料が低いことにより、「正当に評価されていない」と感じてしまうのです。
また、残業代が出なかったり、ボーナスが出なかったりすれば、やはり他の企業と自社を比べられてしまいます。
給料を「生活費」と考えるのではなく、「評価」と考えると、給料が少ないことが不満になるのは当然でしょう。
休暇への不満
休暇への不満は、退職理由として最も多いです。
厚生労働省が発表した「平成30年雇用動向調査結果」では、「労働時間・休日等の条件が悪かった」という理由での退職が一番多くなっています。
週休二日であったり、有給休暇がとりづらかったりすると、休暇への不満がたまってしまうでしょう。
また、休暇が少ないことは、身体的にも精神的にもストレスになり、モチベーションの低下へ繋がります。
離職率だけではなく、効率の低下にもつながるため、改善が必要です。
労働時間への不満
労働時間が長い企業は、当然不満が募ります。
長時間労働は、多くの人にとってストレスです。
基本的には労働基準法により、労働時間は定められていますが、すべての企業が労働基準法を守っているわけではありません。
いわゆる”ブラック企業”であれば、当たり前のように毎日残業がある場合もあります。
また、休日出勤が多い場合も、大きな不満になるでしょう。
このような企業は、離職率を高めるどころか、社外からの信頼まで失ってしまいます。
教育制度への不満
自社の教育制度は、不満に繋がる要因です。
十分な教育がないままいきなり現場に立たされ、失敗を繰り返してしまえば、モチベーションが下がってしまうでしょう。
また、失敗した際のフォロー体制が整っていなければ、大きな不満となるのは当然です。
自社に対して「学びたい」と、モチベーション高く入社しても、なにも学ばせてもらえなければ、ほぼ確実に転職を選びます。
教育制度やフォロー体制は、モチベーションを維持させるために重要です。
働き方への不満
働き方の自由が認められていない企業は、退職・転職の原因になりやすいです。
昨今、テレワークやフレックスタイムの導入が多いため、自由な働き方を推進する企業が多くなっています。
テレワークやフレックスタイムにより、小さいお子様のいる女性でも、働きやすくなりました。
しかし、その一方で拘束時間が決まっていたり、オフィス以外での就業が認められていなかったりと、自由性のない企業もあります。
他社と比べて働き方の自由性がなければ、当然他社が選ばれてしまうでしょう。
人間関係への不満
退職の理由として、人間関係への不満も多くあります。
とくに多いのは、「ハラスメント」です。
昨今、さまざまなハラスメントがありますが、企業で多くみられるのは、以下の3つ。
- パワハラ……職場内の立場を利用して、業務の適正範囲を超えた叱責や嫌がらせを行うこと
- モラハラ……侮辱や軽蔑で、尊厳を傷つけるような言動
- セクハラ……性的な言動によって不快感を与えること
それぞれは、相手が感じた時点でハラスメントです。
円滑な人間関係を築けなければ、離職率を下げることは難しいでしょう。
離職率の改善で意識するべき2つ
離職率を改善するためには、社員の”満足度”をあげることが大事です。
自社に満足する部分があれば、離職を抑制することができます。
とくに意識するべきは、2つの要因です。
- 動機づけ要因
- 衛生要因
動機付け要因とは、満足度に関わる要因で、衛生要因とは、不満足度に関わる要因です。
どちらを重視するべきか?ではなく、どちらも重視するように考えていきましょう。
どちらか一方を改善しても、そこまでの効果は見込めません。
それぞれの要因がどのようなものか、理解しておきましょう。
動機付け要因
動機付け要因とは、満足度に関わる要因です。
満足度を高めることで、離職率を防げます。
企業においては、主に「やりがい」や「働きがい」を指す部分となるでしょう。
行っている業務に対して、どんなミッションや理念があるのかなど、仕事に対しての興味や意欲に当たります。
ただし、やりがいだけを与えて、正当な評価がされなければ、マイナス効果となってしまうので注意しましょう。
動機付け要因を満たすことは、社員のモチベーションアップにつながります。
衛生要因
衛生要因は、不満足に関わる要因です。
離職率を下げるためには、衛生要因の改善が必要になるでしょう。
企業においては、「働きやすさ」を指します。
身体的、精神的に健康に働けるか、また安心して働くことができるか、という部分です。
衛生要因を満たすためには、福利厚生や制度、社内環境を見つめなおすと良いでしょう。
衛生要因が整ってなければ、いくら動機付け要因を満たしても、離職率は下がりません。
どちらが重要かという答えはありませんが、まずは衛生要因から見直してみると良いでしょう。
離職率を下げる方法と対策6つ
離職防止のためには、自社の現状を見直し、改善していかなければいけません。
現状の体制を変えなければ、離職率が下がることはないでしょう。
離職率を下げる方法として、6つがあります。
- 給与の見直し
- 労働時間の変更
- 教育体制の変更
- 働き方の多様化を導入
- 評価制度の見直し
- ストレスチェックの導入
それぞれを徹底すれば、離職率は確実に下がります。
すべてを一気に行うことは難しいですが、一つ一つは改善できるはずです。
どのように改善していくべきか、具体的に考えていきましょう。
給与の見直し
まずは、給与や待遇の見直しから行いましょう。
現在の給与が正当であるか、見直してみてください。
ただし、社員からストレートに給与の不満を意見してくることはほとんどありません。
そのため、現状に満足しているか、ヒアリングすることも大事です。
企業と社員で認識をすりあわせ、どのような条件が正当か見直しましょう。
大幅な変化ではなくとも、正当に評価することで、社員のモチベーションはあがります。
企業側からの一方的な提案ではなく、社員が納得するように行いましょう。
労働時間の変更
労働時間が適正なものであるか、一度チェックを行いましょう。
労働基準法で定められている規定を超えている場合は、言語道断です。
必ず労働規制法に適した労働時間にしてください。
また、以下の3つのポイントも確認しましょう。
- 残業が多くないか
- 休暇をとれる環境か
- 有給休暇が用意されているかまたはとれる環境にあるか
これらが守られていないということは、企業が効率的に動いていないということです。
業務の効率化を合わせて、見直し・変更を行いましょう。
教育体制の変更
教育体制は、ルールをしっかり作り込みましょう。
曖昧な教育体制は、新入社員の早期離職率を高めます。
教育制度が整っていないと、やりがいを感じられませんし、多く失敗を重ねてしまいやすいです。
また、教育担当によって言っていることが違うと、新入社員は不安を覚えてしまいます。
そのため、教育制度は徹底して統一しなければいけません。
曖昧な教育にならないように、教育担当者への教育も必要です。
教育制度を徹底するだけで、社員が安心して働ける環境になります。
働き方の多様化を導入
社員が、個人に合った働き方ができるよう、働き方の多様化を導入しましょう。
離職してしまう理由の一つとして、「働きたくても働けない」という理由があるためです。
どれだけ優秀な社員でも、家庭環境により、退職せざるを得ないことがあります。
働き方の多様化を導入していれば、どんな場合でも、優秀な社員を残せるようになるでしょう。
また、オンライン化が進んでいる昨今では、多様化されていない企業は「古い」と思われ、選ばれなくなります。
離職率を下げるためにも、採用のためにも、働き方の多様化を導入すべきです。
評価制度の見直し
現状の評価制度が整っているか、見直しをしましょう。
評価制度が過去に作られたものなら、古い感覚になっている可能性があります。
社員の評価は、当然正当に行われなければいけません。
しかし、なかには評価制度がしっかり機能していない場合があります。
正当な評価をすることは、社員のモチベーションアップにつながり、離職抑制にもつながるのです。
また、評価制度は、都度更新するように心がけましょう。
優秀な社員を繋ぎとめるため、正当な評価制度を作成してください。
ストレスチェックの導入
離職率を下げるために、社員のストレスチェックを定期的に行ってください。
社員と向き合って話すことで、現状の不満がわかります。
また、退職を考えている社員は、誰にも相談せずに退職することが多いです。
ストレスチェックを行うことで、事前に悩みを把握できます。
退職届を出されてからは、企業側はなにもできません。
離職率を下げるためには、退職する前の把握・改善が必要です。
半年に1回~年に1回程度のストレスチェックを行うようにしましょう。
離職率を下げるためのシチュエーション別対策
離職率を下げるために、いくつかの対策を考えておきましょう。
離職率を下げる方法はいくつもありますが、すべてを一気に行うことは難しいです。
そこで、大きな変化ではなく、対策を講じることも、離職率を下げるための改善になります。
主に使える対策は、以下の2つです。
- 給与面の対策:インセンティブ
- 人間関係の対策:社員同士のコミュニケーション
それぞれは、予算がない企業でも可能な対策です。
大きく変化させることはできなくとも、離職率を下げられます。
給与面の対策:インセンティブ
給与面での対策は、インセンティブ制度を取り入れてみましょう。
インセンティブ制度であれば、予算の少ない企業でも、優秀な人材に正当な報酬を出せます。
単純に給与をあげるだけでは、不公平になってしまいがちですし、予算の少ない会社では、簡単にできることではありません。
また、単純に金銭的な改善も良いですが、福利厚生サポートを充実させるのも一つの手です。
社員の働きに応じて、さまざまな待遇をつけてあげるだけで、給与面の対策になります。
人間関係の対策:社員同士のコミュニケーション
人間関係の対策として、社員同士のコミュニケーションの場を設けましょう。
コミュニケーションがあるかないかによって、働きやすさが大きく改善されます。
コミュニケーションの場をもつことで、お互いの業務に興味をもつことができ、意見を交換しやすくなるのです。
ただし、飲み会のような昔ながらのコミュニケーションではありません。
業務外の時間を使ってコミュニケーションをとるのではなく、業務内にコミュニケーションをとる時間を導入してください。
離職率の代表的な改善事例
離職率を改善した代表的な事例を紹介します。
実際に改善した例を見ることで、より現実的に対策を考えられるでしょう。
主な事例として、2社を紹介します。
- 鳥貴族
- レオパレス21
どちらも誰もが名前を聞いたことのある、大手企業です。
この2社も、離職率を下げるために、さまざまな対策を行ってきました。
新人早期離職を防いだ方法や、社員の働きやすい環境を整える対策が参考になります。
実際に成果の出ている方法なので、ぜひ参考にしてください。
鳥貴族の改善事例
鳥貴族は、仕組みを作り継続することで、離職率を低くすることに成功しています。
鳥貴族の対策は、社員の働きやすさや労働環境を整えることでした。
主に行った対策は、以下の通り。
- 各部門の連携
- 組織の壁をなくしフランクな関係作り
- 無断残業NG
対策を講じたことで、現場での意見をいち早く察知することができるようになりました。
さらに、社員全体が同じ方向を目指せるようになったのです。
労働環境も整い、無理な負担もなくなりました。
このような仕組みを作ったことで、業界ではトップクラスの離職率を誇っています。
レオパレス21の改善事例
レオパレス21は、わずか3年で離職率を業界水準以下に改善しました。
不動産業界は離職率が高いですが、それでもレオパレス21は、改善により成果を出しています。
主に行った対策は、以下の通り。
- 研修制度を導入
- 評価制度の見直し
さまざまな研修制度を設けることで、成果を出す社員が多くなり、上の立場の人間のマネジメント能力が向上しました。
さらに、評価制度を見直すことで、労働時間の短縮や有給休暇取得率も上がっています。
マネージャーの意識を見直すことで、大きな改善になりました。
離職率を下げるには社内の見直しを徹底
離職率を下げるには、現在の体制を見直してください。
なにかしらの原因や不満があるから、離職率が下がらないのです。
原因を見つけ、改善を行えば、必ず離職率は下がります。
また、どの程度まで離職率を下げるか、目標を決めておくと良いでしょう。
本記事を参考に、離職率を下げるための社内改善を行ってみてください。
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◆代表プロフィール
株式会社まーけっち 代表取締役社長 山中思温
マーケティングリサーチのプラットフォームの企業で、 最年少で事業部を立ち上げ、広告予算ほぼゼロで、国内トップの実績を達成。
中小・スタートアップ企業のマーケティングに関する構造的課題を痛感し、それを解決するため、株式会社まーけっちを創業。大手企業・国家機関・スタートアップなど100社以上の戦略支援を行い、コミットと売り上げ貢献成果に定評がある。上智大学外国語学部卒。
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