「取りあえずグルイン」はダメ!グループ・デプスインタビューの使い分け

最近では、行動データの分析やアンケート調査だけでなく、ユーザーの定性的な声を把握するための「定性調査」のニーズや重要性がますます大きくなってきています。

定性調査では、ユーザーや消費者の、より深いニーズや悩み、意識していないインサイトを探ることができます。
また、検討中の改善施策候補など、クライアント側でも
未決定の部分が多いテーマでも、臨機応変に深堀を行い、きちんとどんな人に何が価値なのかを検証ができます。
そんな中、インタビュー手法の使い分けはとても重要ですが、「とりあえずグループインタビュー!」というケースが多そうです。
実施企業の担当者様から、グループインタビューの相談が来た際に「なぜデプスインタビューではないのですか?」と質問すると特に理由がないことも多いのです。

確かに、デプスインタビューはコスト的な負担も多いので、負担とメリットを踏まえて手法を決定する必要があります。そこで、それぞれのメリットをまとめました。

■インタビューって必要なの?

 

ある研究によると、一般的な生活者が「明確に言葉にできる欲求」の全体を100%だとすると、
そのうちで、明確な言葉で客観的にニーズなどを説明できる商品は、良くて5%程度だといわれています。強く思い入れのある製品やサービスについては、明確なニーズを語ることができたとして、普段さほど強いこだわりや関わりを自覚して使用していない製品やサービスの場合は難しいのではないでしょうか。
特に、ゲームなどのエンタテイメント性が強いものは、消費者やユーザー自身が気づいていなかったり、まだ言語化できていないニーズや考えに関して、引き出す必要があり、行動データの分析やアンケートなどの定量調査のみでは難しいとされています。

そのため、新製品の開発・創造や、サービス課題の根本やブランド認知から購買プロセスの明確化などをしっかりと行う際に、デプス・インタビューなどの手法を使って、ユーザーさえも気付いていない無意識を引き出す必要があるのです。

■インタビューの種類

1、グループインタビュー

グループインタビューとは、1対複数人にインタビューする調査です。
ある商品の嗜好や購買行動、ライフスタイルなどの共通点を持った人同士を集め、複数人でインタビューを行います。
一般的にモデレーター(いわゆる『司会者』)1人に対して、5〜6人程度の参加者を集めてインタビューを行ないます。

2、デプスインタビュー

デプスインタビューは、モデレーターと調査対象者の1対1の形式でインタビューを行い、
調査対象者の心理状態やライフスタイルなどを深く探る方法です。

1人にかける時間は30分〜120分と聴取内容によって差がありますがグループインタビューよりは圧倒的に長くなります。

基本的にはモデレーターによる質問形式で行われますが、
用意した質問だけに囚われるのではなく、各質問やそこから派生した内容を深掘りしていく必要があるため、
モデレーターのスキルがより重要となります。

■グループインタビューとデプスインタビューどちらが適切?

何となくは危険!予算と目的を踏まえて選ぶことが必須

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「深堀をしたいけどグループインタビューとデプスインタビューどちらが適切?」こういった質問を受けることも増えてきました。

「とりあえず、グループインタビューで!」と依頼を受けることもあります。
「何となく、深堀のインタビューといえばグループインタビューのイメージがある」「デプスインタビューよりもグループインタビューの方が、
実施における負担が少ないから」という理由で、本来はデプスインタビューをすべきケースで
グループインタビューを選んでしまっているケースが意外と多いようです。

グループインタビューとデプスインタビューにはそれぞれ得意とする点があります。
調査目的によって両者(もちろん他の手法も含めて)を適切に使い分けしないと、
目的を達成できないままに終わってしまいます。

■デプスインタビューのメリット:

デプスインタビュー

・グループ(他者)の影響を排除して、対象者の反応を得られる
・表層的な意見だけではなく、ユーザの顕在化や言語化ができていない思考や態度について、
・インサイトの深堀が重要な役割を果たすとき
・調査目的が特定セグメントの対象者からの直接的な反応を得ることのとき
・アプリやWEBサイトのUI/UXを実際に触ってもらいユーザービリティをテストできる
・話題のテーマ・トピックがセンシティブ(病気、離婚等)でも聴取しやすい
・対象者が全国・海外等にに散らばっていても実施が可能

■グループインタビューのメリット

グループインタビュー

・グループダイナミクス(集団から影響を受けたり、集団に影響を与えたりすることで新しい意見・アイディアなどが出ること)が期待できる
・コストパフォーマンスが良い
・議論の過程において多様な視点を得られる
・議論を活性化させ、トピックが持つ潜在的な問題を発掘できる

■負担を何とか軽減し、手軽にデプスインタビューを実施するには?

LINEチャットインタビュー
最近では、電話インタビュ-や、オンラインなどでかなり軽減することができます。
クライアントにとっても、オンライン動画などをオフィスで見ることが出来れば、
インタビューが実施されている時間以外はその他の業務を行うことができます。

まーけっちでは電話やオンラインインタビューは勿論、LINEでのチャットでさらに日程調整の手間を削減し、
負担減・簡略化によるコスト削減とインタビュー結果のフィードバックのスピードアップを進めているので、
ご興味ある方は是非お問い合わせください。

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◆著者プロフィール

山中思温株式会社まーけっち 代表取締役社長 山中思温

マーケティングリサーチのシステムとデータの提案営業を経験後、 最年少で事業部を立ち上げ、
アンケートアプリの、若年層国内ナンバーワンを達成。
ゲームやアプリ、EC、最新デバイスなど、大手・中小・スタートアップ100社以上の支援経験があり、
施策改善にて売り上げ3倍、CPA半分に削減などの実績がある。

リサーチの重要性と併せて、コストや施策への活用の課題を痛感し、利用障壁と成果へ直結させる為、
リサーチ×マーケティング支援事業の”株式会社まーけっち”を創業。

 

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