新規事業のアイデアを生み出すために本当に必要なもの 女性起業家に直撃Vol1

ツノダフミコ

新規事業の優れたアイデアを生み出すためになぜワークショップが必要なのか。 

本日は『リサーチとワークショップ』をテーマにお話を伺わせて頂きます。

ウェーブプラネットのツノダフミコ様に聞いてみました!

 

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起業の経緯と女性の社会進出について

 

設立の経緯

 

ツノダフミコ

ツノダフミコ様

慶応義塾大学文学部卒。代議士秘書などを経て、1993年にマーケティング会社「ウェーブプラネット」を起業。現在、代表取締役。

 

ツノダ様(以下、敬称略) : ウェブプラネットは1993年に設立しました。企業様の課題に対してワークショップを通して一緒に解決を図ってきました。

主にコンセプト作りに対して伴走者として一緒に問題を解決していく、コンセプトナビゲーションと言うプログラムを組んでサービスをご提供しています。

 

山中・谷田 : ツノダさんは何歳の頃に起業したのでしょうか?

 

ツノダ : 30になる少し前位です。

 

山中・谷田 : 私も28に起業したので環境が似ているので、ぜひいろいろお聞きしたいと思います。

 

女性のキャリア 女性の社会進出とその実情

 

山中・谷田 : 当時、ツノダさんが起業した際は女性起業家と言うものは少なかったのではないでしょうか?

 

ツノダ : 確かにそうかもしれないですね。

 

いわゆる男女雇用機会均等法の施行と働き始めた時期とがほぼ重なるのですが、女性は注目されていたものの、あくまでも形式上、お飾り的な対外的戦略が重視されていた側面も強く、中身のあるものではありませんでした(笑)

 

山中・谷田 :  確かにおっしゃる通り、そのような時代があったように聞いていて、女性を使っていることを投資家向けの売りにするような傾向が現在でもあるように感じます。

 

ツノダ : 現在も女性役員の頭数を揃えるために社外取締役の登用が話題ですが、当時と似た風潮がありますね。

 

とはいえ、最近ではクライアント様の中でもプロジェクト自体が女性主導で動いている案件も数多くありますし、状況はかなり変わっているように感じます。

 

山中・谷田 : 女性が活躍をしていてSDGsの観点などで女性が活躍している企業の株価が上がるなどの傾向が海外でも見えるので日本もそうなっていくといいですね。

 

山中・谷田 : 女性起業家が少ないにもかかわらず起業して頑張ろうと思った動機を教えていただけますか?

 

ツノダ : もともと起業がしたいと言う強い思いはありませんでした。

ただし、好きなことを好きなようにやりたいと言う思いから起業しました。『働き方』で選んだ結果です。

 

ちょうど年齢的にもこれから結婚をしたり出産をしたりがあるはずで、その際に子供ときちんと向かい合いつつ自分のやりたい仕事を選べる立場になりたい、という想いがありました。

 

また、自分の名前で勝負ができたら良いなという気持ちもありました。

 

山中・谷田 : 今でこそ当たり前になっていますが、当時では珍しい発想だったのではないでしょうか

 

ツノダ : 性格的に集団行動が苦手だっただけ、と言うウラ事情もありますが(笑)。もっとも、実際には経営者には産休も育休もないので、おおいに計画倒れとなりました。

 

 

従業員と経営者の意識の違い

 

山中・谷田 : 自分が起業して気づいたことですが、従業員としてチームに所属し業務を行うよりも人にどのように動いてもらうかを考える方が圧倒的に大変だという思いがあります。

 

ツノダ : 全くその通りですね。

 

山中・谷田 : チームは全て女性ですか?

 

ツノダ : そうです。以前は男性の従業員がいたこともありますが、現在は女性のみになっています。

 

山中・谷田 : 従業員やチームを動かす際に苦労などはありませんでしたか?

 

ツノダ : 確かにありましたね。今はだいぶ丸くなりましたが当時はかなり厳しい物言いや強い態度になっており、社内の人たちには迷惑をかけていたと思います。

 

自覚以上に、周りから見るととても厳しかったように今では感じます。

 

山中・谷田 : 私の場合、作業工程を重視して業務的に行うと、周囲の人に冷たく感じられてしまったり人間味がないと思われてしまう問題が多々あるので、感情を必要以上に表現するように努めるようなケースがあります。その点はツノダさんはどのようにお考えでしょうか?

 

 

 

ツノダ : 自分の考えや気持ち、感情を自分ですらうまく捉えられないのに、それを他の人に分かってもらうのは非常に難しいことですよね。ですので、誤解なく伝わるわかりやすい言葉を選び、具体的に、何度も繰り返し相手に伝えることが大切だと強く感じています。

 

クライアント企業の傾向と業務の特徴

 

支援している企業の傾向

 

山中・谷田 : 起業した直後から仕事は潤沢にあったのでしょうか?

 

ツノダ : それほど大きく事業を展開しているわけではありませんので、おかげさまで仕事に困った事はありませんでした。

仕事に恵まれたと言うよりも人に恵まれたと言う方が正しいと思います。

 

山中・谷田 : 現在支援されている企業はどのような業種が多いのでしょうか?

 

ツノダ : 生活周りのメーカーさんが多く、消費財の中では食品、トイレタリーなどです。耐久消費財だと住宅設備や家電関係が多いですね。

 

山中・谷田 : 受け持つ業務の期間はどのくらいなのでしょうか?

 

ツノダ : プロジェクトの内容にもよりますが、調査のみであれば2ヶ月以内の業務もあります。大掛かりに生活者のインサイトを導き出してコンセプトを作るような業務であれば半年から最長で3年の業務もありました。

 

支援している業務内容と期間

 

山中・谷田 : お客さんの相談をしてくるフェーズや内容はどのようなものでしょうか?

 

ツノダ : いわゆる無理難題系と言うか、どこに相談をしたら良いかわからないから、という問題が少なくありません。

 

調査でもない、商品開発でもない、その手前のモヤモヤした問題に対する相談がそれに該当します。商品開発をしなければいけないのだけれど、誰に対して何を開発して良いかわからない、というゼロベースからお手伝いをすることもありますね。いわゆる上流工程の更に上流のあたりを手がけています。

 

山中・谷田 : 3年かけた業務と言うのはどのようなプロジェクトだったのでしょうか?

 

ツノダ : その際の業務は、1商品のコンセプトを作る業務をゼロベースから3年かけて受け持ちました。元々3年間というプロジェクトだったわけではなくて、まずこれをやってみて、ここを修正してもっと調べてみよう・・という感じで徐々にやっていくうちに結果として商品が出来上がるまでに3年かかったと言う感じでした。

 

山中・谷田 : 今まで支援した企業の数をお聞きしてもよろしいですか?

 

ツノダ : 会社数で言えば100社もないと思います。

 

ただし、長くお付き合いしたり、リピートしてくださる企業が多いので、プロジェクト数で言えば1000以上の業務を担当しています。

 

この点は本当に感謝でして、強調させて頂きたい点です(笑)

 

リピートしていただくことで営業コストを下げられるので、一つ一つの仕事が営業だと言う意識で、全力で業務を行っています。

 

過去の失敗談とその原因

 

失敗から学ぶ仮説設定の重要性

 

山中・谷田 : それではツノダさんの過去1番の失敗談をお聞きしてもよろしいでしょうか。

 

ツノダ : もちろん失敗しないように最善を尽くしてはいますが、それでも失敗したケースを思い出してみると、業務を行う際にはリサーチ仮説がとても重要なのですが、仮説のための時間と費用を十分にいただくことができない場合に失敗が発生してしまったように感じています。

 

もっと仮説検証をしたいのに予算が足りず、でも独自にやってしまうと利益がなくなってしまうし・・とても悩ましい状況があります。

 

仮説を蔑ろにして調査をしてしまうことの方がよっぽど怖いので、社内の利益を度外視してやってしまった場合もありました。

 

「欲しい結果」は元々の想像を超えるものだし、私たちは極めて上流工程を取り扱っているので評価系調査とは違い、予定調和ではない結果をどれだけ得られるかという面を考えると仮説策定が非常に重要で、それを怠るとやはり失敗につながる原因になってしまいます。

 

山中・谷田 : 仮説策定をしなかったことによる失敗談の中でインパクトのある事例をお聞きしてもいいですか?

 

ツノダ : 報告を行った際に提示した結果に対して「ふーん、だからどうしたの?」と言う顔をそこにいる皆がしていることがあって、それは調査結果として事実ではあっても、調査目的を鑑みると失敗だったと背筋に汗が流れました。

 

結果だけを求められている部分に関してはそれが失敗というわけではなくても、それを読み込んだり紐解いたりする時間はやはり必要で、仮説の検証を充分行った上でクライアント様と密な打ち合わせをしない場合にこういったことが起こる可能性が高まると思います。

 

山中・谷田 : ツノダさんが行っているようなリサーチ業務においては、調査とは別にその前後の準備や仮説の検証等の部分があると思いますが、それらを商品の価格に添加するのが難しいと思いますがその点はどのようにお考えですか?

 

ツノダ : おっしゃる通りで、純粋な調査の部分は値段を付けやすいのですが、リサーチ業務の前後にある準備段階として行う業務に関しては人の頭の中でのみ行われている部分なので、それを数値化するのはとても難しいと思います。

 

山中・谷田 : 仮説を立てる能力がある人ってとても貴重ですよね。物事には全て答えがあると思っている方が多く、自分で考え出すという意識を持っている方は非常に少ないと思います。その点に関してどのようにお考えでしょうか?

 

ツノダ : それはおっしゃる通りだと思います。考えるプロセスではなく、単純に正解を求められることはあります。

 

この業務をやっている中でも、「この手法をとれば、新しい価値が得られますか?」というようなことを聞かれることがありますが、それをお約束することはできません、としか答えようがありません。

 

正解と言うものは事前にそれが正しいかどうかが分かるものではなく、作り上げていくものだ、ということをクライアント様には理解していただきます。

 

その正解を作り上げる材料として仮説を立て調査を行うということです。

 

山中・谷田 : 情報が溢れツールが増えたことによってすべてに答えがあると考える人が増えたように思います。

意思決定をすることが仕事でありそれに基づいて答えを作っていくということが仕事だと思います。

 

ツノダ : 判断をする材料としての情報はとても重要なのですが、同じ材料をもとに作り上げるとしてもその会社らしさや会社の考え方をもとに作り上げることがとても重要だと思います。

 

ある意思を持ってその材料を見ることによって初めて1つの結果が生まれます。ある意味では人は物事を見たいようにしか見ないので、何をその対象者から汲み取りたいのかクライアント様の意向をきちんと聞いた上で調査結果を分析することがとても重要になります。なんとなく調査をしてなんとなく分析をすると、「だからなんですか?」と言う答えになってしまいます。

 

分かっていないことを明確化する

 

山中・谷田 : 失敗談と課題をお話しいただきましたが、その問題点を現在はどのように改善されているのでしょうか?

 

ツノダ : まず、調査の前段階の仮説作りをお客様とともにしっかり作り上げることを心がけています。『何が分かっていないのかをしっかりわかる』ことを重点的に材料を集めて読み解きの勉強会やワークショップ形式で行ったり、現在であればオンラインを利用した勉強会でわかっていないことの明確化を図っています。

 

調査後も、得られた結果に対してみんなで多角的に分析を行っています。

 

また同時にそれができる人材を育てることにも着目をし、クライアント様の社員育成にも注力しています。

 

実際のコンセプト開発プロジェクトにおいて、OJT形式でセンス、感覚、コツを身に付けるようなプログラムを織り交ぜたり、トレーニングの提供を行っています。

 

山中・谷田 : わかっていないことを明確化する仮説構築フェーズにはどのくらいの時間をかけていますか?

 

ツノダ : 仮説フェーズで平均して1ヵ月から1ヵ月半はかけます。

 

例えば「ミレニアル世代の家事について知りたい」という課題に対して、まずその方たちの基本的なデータを集めます。

 

現在はあらゆる情報が手軽に手に入るため役割分担をして対象のデータを集め、その後、それらのデータにない情報やその裏側の利用者の気持ちの面について深く議論をします。

 

仕事帰りに保育園に子供を迎えに行く途中の買い物においても、同じ15分だとしてもホットしているのか、焦っているのか、子供を迎えに行く前のお母さんの15分における気持ちをいかに織り込めるか、などの点に着目をします。

 

ポジティブな気持ちで気分転換に使う15分の場合と、献立が決まらず苛立った状態での15分の買い物では行動に大きく変化が出てきます。

 

マーケティングとは

 

マーケティングは泥臭いもの

 

山中・谷田 : 当社の場合でもウェブマーケティングというジャンルでお客様に思われるのですが、物事の発想の起点は人間の感情から行動に移す原因を調査しパターン化することで戦略を決定するので、ウェブに限ったことではないと考えています。

 

その点が理解されないことが非常に多いのですが、ツノダさんの場合はいかがでしょうか?

 

ツノダ : 実はマーケティングは非常に泥臭いものだと思っています。

 

表面化する結果や数値はとてもわかりやすいのですが、その裏側の人の気持ちや心理の面はとても泥臭く、また逆にそこが面白い部分だと感じています。

 

 

正解を探すのではなく作り出す意識が重要

 

山中・谷田 : 想像を超える成果物や正解が得られるはずだと考えているクライアント様に対してツノダさんはどのように対応されているのでしょうか?

 

ツノダ : まず仮説の重要性をお話して、お客様が事前に持っている仮説と要望に対して、お応えできるのかどうかを検討します。

 

ご要望に対して、現状のままでは難しそうな場合には事前にしっかりお話をして、歩み寄って頂ける場合もありますし、その場で終わってしまう話もあります。業務を進める中で必要に応じて調査手法を変えたり、あるいは新たな課題が出てきた際は時間と予算の追加検討お願いするような場合もあります。

 

山中・谷田 : 確かに仮説の設定と一言で言っても思いつきレベルのシンプルな仮説なのか、かなりの具体性を持った業務の遂行に直結するほどの仮説を求められるのかによって大きく異なると思います。

 

その仮説の程度に関しても事前にお客様と認識を一致させると言うことでしょうか?

 

ツノダ : この調査結果をどう活かすのか、何に活かすのかについてクリアにし、その内容に応じて必要とされる仮説を準備することになります。

 

2話目は便利ツールの落とし穴や新規事業のアイディア出しで失敗しがちなことについて教えてもらいます!

 

◆顧客リサーチにはリソースが割けない!戦略は大丈夫?

戦略の意思決定を誤らないために、最低限重要なことだけを明確にできれば、
費用や時間がかからない簡単なリサーチでも十分です。

また、アンケートプロモーションでは、プロモーションと併せてリサーチをおこなうなど、リサーチとしてのコストをかけずに広告効果の補助として適切なリサーチ・マーケティングを行うことも可能です。

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◆代表プロフィール

株式会社まーけっち 代表取締役社長 山中思温

マーケティングリサーチのシステムとデータの提案営業を経験後、 最年少で事業部を立ち上げ、若年層国内ナンバーワンのユーザー数を達成。
リサーチの重要性と併せて、コストや施策への活用の課題を痛感し、中小・スタートアップでもリサーチやマーケティング施策の最適化をより手軽に利用できるようにする為、リサーチ×マーケティング支援事業の”株式会社まーけっち”を創業。

 

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◆代表プロフィール



株式会社まーけっち 代表取締役社長 山中思温

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マーケティングリサーチのプラットフォームの企業で、 最年少で事業部を立ち上げ、広告予算ほぼゼロで、国内トップの実績を達成。


中小・スタートアップ企業のマーケティングに関する構造的課題を痛感し、それを解決するため、株式会社まーけっちを創業。大手企業・国家機関・スタートアップなど100社以上の戦略支援を行い、コミットと売り上げ貢献成果に定評がある。上智大学外国語学部卒。




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