戦略・事業
コミュニティマーケティング:悪のコミュニティ
2020.11.15
*本記事は 高橋龍征氏のnote記事をご本人の許諾を得たうえで加筆/転載した記事となります。
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コミュニティの主催者が必ずしも善とは限りません。何かしらの「狂」がなければ、無から人を巻き込み活動を形にしていくことなどできませんが、それは時に悪に墜ちるからです。
邪な主催者にどんなタイプがいるか、その病因や特徴について、以下の4パターンに分類してみます。
1)承認欲求を満たそうとする「アイドル」
2)権力欲を満たそうとする「独裁者」
3)自らの信じるものと自分への盲信を強いる「教祖」
4)同じ闇を持つ同士で共依存する「メンヘラ」
なお、これらは必ずしもきれいに分けられる訳ではなく、実際は同じ人間の中に複数の要素が混じっています。面白おかしく便宜上分けたので、正直重なる部分もありますが、ご愛嬌。
これを書く意図
健全に長く続くコミュニティは善なる動機で運営されています。しかし、大きく有名なコミュニティだからといって、必ずしも善なる動機で運営されているとは限りません。時流に乗れば尻馬に乗る人が集まり、主催者の人間性と関係なく、時代の徒花のような賑わいくらいは出てしまうものです。
そのような邪な動機の主催者が運営するコミュニティに関わると疲弊します。数年も経てば馬脚をあらわし自滅するものの、個人にとって決して短いとは言えない時間を浪費し、機会損失となるのは残念なことです。
本稿は、コミュニティの善性に対して疑うことのない初心者が、そのような悪への「免疫」として書くものです。
なお、ここで書くことは、私が13年間様々にみてきた中に、自分も含めて共通してある要素を書いたもので、特定の場や人を指すものではありません。また、私を含むどんな主催者でも、どれかしらの要素は程度の差こそあれ、持っているものです。
悪のコミュニティマーケティング1)アイドル
ファンクラブのようなコミュニティ。何かあると主催者が前面に出て、会の活動より、自身のPRが先に立つ。仕事やプライベートでは満たされなかった自己承認欲求を満たせる場として、自分に酔う。自己陶酔したい人が誰かに陶酔したい人を集め、腕の良いマネージャーがついてしまうと、それなりに立派な会に見えたりする。一昔前のスー○リのようなものか。何かするときは、中身があることより目立つことの方を重んじる。
主催者の誕生日会をコミュニティのイベントとして、自分で企画してしまうような会は要注意。それは本来、仲間が企画して、プライベートでやるもの。
悪のコミュニティマーケティング2)独裁者
独裁国家のようなコミュニティ。主催者は人を精神的に支配することにしか興味がない。トップが決めないと何も決まらない。相談なく何かをすれば、メンツを潰したとして、理由にならない理由で恫喝される。理由がなくとも気分で人を詰める。人は恫喝を続けられることで正常な判断を奪われる。権力欲の塊が人を恐怖で支配する。自分だけは特別扱いであり、そのことを指摘すれば罰される。絶対に辞められないブラック企業のようなもの。
サイコパスは異常に外面が良いので、外から見分けるのは難しい。そうと気付いた時に早めに逃げ出すに限る。但し、優秀なサイコパスは人の弱みに一瞬でつけ込み精神的支配下に置くことができるので、魅入られたらもう遅いかもしれない。
悪のコミュニティマーケティング3)教祖
カルトのようなコミュニティ。教祖が盲信する独善を、信者は当然のように信じるべきと考える。人類は〇〇しなければならないとか、〇〇は良いことだ、とか。考えるというより、太陽が空を動いているのと同じくらい自明の真理なので、信じているという意識すらないかもしれない。信者は当然教義に殉ずることが求められる。異教徒や異端は倒されなければならないし、教祖(神)を疑う者は地獄に落とされる。
皆で同じ格好をして同じお題目を唱えるのはわかりやすい例だが、本質的には自分が善とするものを独善的に人に強いることで、理性的に話が通じるかどうかが、まともな宗教とカルトの境目かもしれない。
悪のコミュニティマーケティング4)メンヘラ
主催者の満たされない思いの裏返しの渇望、コンプレックスの裏返しの虚勢、不安の裏返しの依存が原動力の会。参加者も同様の病理を深層に抱え、自分の願望を主催者に投影し、互いに依存する。何がしたいというより、一緒にいてくれる人がいることが重要なので、常にメンバーの顔色を伺い、やることに一貫性がない。
理想郷など存在しない
私も含め、100%善なる主催者も存在しません。皆いずれか幾許かの「邪」を持っています。それは必然であり、そのことを自覚して、害をなさないように昇華しているというのが実態でしょう。会を主催している人は、自分がどのタイプか考えてみると、どんな闇落ちリスクがあるかわかるかと思います。
参加する側の人も、人の集まりなんてそんなもんだと考えれば、過度な期待をして、裏切られて傷つくようなこともないでしょう。そもそも主催者と参加者は鏡の裏表のようなものなので、自分がどのタイプか分かれば、どのタイプの主催者に惹かれるかの免疫もできるでしょう。
ちなみに私は比較的「教祖」に近いと思ってます。盲信する人は好きではないけど。
ご参考:コミュニティ4つの死因
本稿は主催者の闇に光を当ててみましたが、コミュニティ自体を「生き物」と捉え、
その「死に方」から健全な運営を逆算する試みはこちら。
ご紹介:ご案内:無料オンラインコミュニティ、書籍
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◆執筆者 高橋龍征 / Takahashi Tatsuyuki
conecuri合同会社 代表 WASEDA NEOプロデューサー 情報経営イノベーション専門職大学 客員教授
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◆代表プロフィール
株式会社まーけっち 代表取締役社長 山中思温
マーケティングリサーチのプラットフォームの企業で、 最年少で事業部を立ち上げ、広告予算ほぼゼロで、国内トップの実績を達成。
中小・スタートアップ企業のマーケティングに関する構造的課題を痛感し、それを解決するため、株式会社まーけっちを創業。大手企業・国家機関・スタートアップなど100社以上の戦略支援を行い、コミットと売り上げ貢献成果に定評がある。上智大学外国語学部卒。