戦略・事業
【今更聞けない】マーケティング業務の自動化ってできている?活用必須になりうる「RPA」とは?
2019.01.08
マーケティングの現場でRPAが注目されている理由
マーケティングの業務には、データを扱う機会が多く存在します。
データといっても多種多様で、マーケット情報に関するもの、ターゲット分析、メディア解析、広告効果測定データ、消費者アンケート調査データ、顧客リストなどほぼすべてのプロジェクトに数字データの取り扱いがあります。
その中でデータを収集して、企画のフォーマットに落とし込む作業などはビッグデータ時代の今日では、途方に暮れてしまうような作業量があることもマーケッターの人なら誰しも経験しているはず。
深夜遅くに「俺何やってんだろ」と思った人も多いのでは。
そんな現代に近年登場したのが、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)です。
データ入力やデータの移し替えなどの単純作業を、ロボットが自動で行ってくれるというものです。
マーケターの皆さんのような知的労働をしている方が、PC操作をRPAというアプリケーションソフトウェアのロボットにより自動化するものです。具体的には、UI(ユーザー・インターフェース)上の操作を認識する技術とワークフロー実行を組み合わせ、エクセルなどの表計算ソフトやメールソフト、ERP(基幹業務システム)など複数のアプリケーションを使用する業務プロセスをオートメーション化します。
マーケターの仕事は手を動かすことではなく考えること
そのような延々と続く単純作業のために業務過多となり、肝心のマーケティング戦略を生み出す知的プロセスに割く時間が少なくなると、目的と手段が逆転し戦略クオリティが低下してしまいます。
マーケターのミッションは、単純作業を継続することではありません!
そうです。戦略を考えることです。
そのために、単純作業に割く時間、精神的ストレスを徹底的に軽減するために生まれたのが、RPAです。マーケターの大きな味方なのです。
業務効率の悪さが人手不足に拍車をかける
RPAがない場合はどうでしょうか。
マーケターは戦略を練ることに時間を費やしたいとすると、データ単純作業を行う人手が必要になります。すると人件費が発生し、プロジェクトのコスト効率が低減してしまいます。
また近年のデジタル領域の爆発的な拡大によりデジタルマーケター人材の育成が追い付いていないことに加えて、少子高齢化の日本では、人材の獲得は至難の業です。
それで結局、マーケターが単純作業を行い、業務のクオリティも効率も更に悪化してしまいます。そして慢性人手不足、慢性マーケターの単純作業が続くと、優秀な人材も流出してしまいます。
AIの普及には時間がかかりそう
RPAはAIとは役割分担があります。
RPAは、人が行う単純作業フローを覚え、人に代わって単純作業を行います。RPAは、人間作業での単純ミス、疲労からくる作業スピード、クオリティの低下などはありませんので、高い精度で正確にスピーディーに作業が完了します。現在では、RPAは人の3倍位の速度で作業を行うと言われています。
しかも、休憩や睡眠もいらないので、マーケターにとっては優秀な相棒です。
人工知能を持ったAIを導入すると、決まったフォーマットに沿った流れ以外のことが発生した場合に、RPAがAIに尋ねて、RPAはAIの指示に従うことになります。
そしてその次のステージは、AIがRPAの作業も丸ごとこなしてしまうという完全自動化ですが、現段階では、RPAとAIとのコンビであり、AI完全自動化はまだ時間がかかると言われています。
AIがマーケティング戦略構築をしてくれるということはまだ夢物語で、RPAやAIは、人間の良き相棒(パートナー)と考えておきましょう。
解決方法
RPAでデジタルマーケティング業務での使い方
基本的に、今人間がPC上で行っている、戦略立案などの知的作業以外はRPAによって自動化ができます。
例えば、ID、PWで様々な管理画面にログインしDATAを収集。そのDATAを規定のフォーマットに流し込み統合するといったレポーティング業務はRPAで可能です。
人間が欲しい最終形の統合データが自動で都度作ってもらえるので、そのレポートを基に、マーケティング戦略プランニングが開始できます。
データ集計の効率アップ
そのようにRPAは、必要なデータをその該当する管理画面にアクセスして収集してくれるので、効率は格段にアップします。
マーケティングダッシュボードで直感的な表示
RPAを使うことで、複数の管理画面からダウンロードしているデータを自動的に収集することが出来ます。
そのデータをクラウドのUIツールで表示することで、直感的にデータをとらえること可能になり、マーケティング活動の幅が広がるでしょう。
考える時間を増やして、レポートの質を向上
これまで述べてきたように、データの膨大な単純作業をRPAに任せることで、プランニングの時間を確保することができます。マーケター本来のミッションである戦略構築のクオリティをアップしていきましょう。
未来
RPA導入のメリット
RPA導入のメリットを整理します
①業務クオリティ、効率のアップ
RPAでの速く正確なレポーティングで業務効率がアップし、戦略立案の時間
確保できるので、企画の質が向上します
②人件費のコストダウン
人の業務に比較し、RPAのコストは実勢コストでおよそ1/5程度くらいです
(ツールの種類によって前後します)
③業務処理スピードアップ
ロボットですので、休憩、睡眠、休暇の必要がなく、24時間365日年中無休です。
④レポーティングまでのリードタイムが格段に短縮
社内の人材に任せることや業務のアウトソーシングBPOなどよりも、
レポーティングスケジュールが可視化でき、速くて正確なので、
スピーディーなプロジェクト進行が可能となります。
施策の質を向上させ結果を出す
このようなメリットがあるRPAですので、あとはマーケターの本業の腕の見せ所です。施策戦略のクオリティを向上させ、プロジェクトで結果を出すことに集中できます。
お金としてのリターン
マーケターも結果がすべてです。RPAによって効率でき、プロジェクトが成功すれば当然報酬も期待できます。広告エージェンシーはクライアントに評価され、次のプロジェクト案件も受注できるようになり、マーケターの給料アップにつながります。
報酬待遇と労働環境の改善
優秀なマーケターは引っ張りだこです。
マーケターが適切に評価され報酬や待遇も向上すると、離職率低下も期待できます。しかも、残業も削減することによって社内労働環境が改善されていきます。そうすると、優秀な人材が集まってくるようになるというような好循環が始まるでしょう。
行動
ウェブアンケートデータもRPAで一括管理
マーケターの業務の中で避けて通れないのが、アンケート調査です。定量調査はウェブアンケートが主流になっています。
しかし、結果に一喜一憂して貴重なデータはお蔵入りというケースをたくさん見てきました。確かに、データ集計分析作業は手間暇かかります。
そんな時こそ、RPAの出番です。
マーケティングダッシュボードにアンケートデータを表示
「まーけっち」というWEBアンケートリサーチサービスがあります。
簡単に、かついつでもスピーディーに調査実施が可能です。
特徴としては、13年にも渡る長い運営実績から、質の高い調査設計のノウハウを蓄積しており、アクティブユーザー170万人(提携企業含めると700万人のユーザーネットワーク)を活用して、さまざまな条件からターゲットとなり得る対象者を絞り込み、調査を実施することが可能です。
そんな「まーけっち」もRPAを導入しています。
よって、「まーけっち」内で、アンケート実施→結果集計→RPAによりあらゆるデータの統合・クロス集計 がワンストップで可能です。
しかも、アンケートデータをマーケティングダッシュボードに表示し、アンケートデータとその他のウェブの指標を直感的に確認することができるのです。
アンケートを点から線へ
アンケートリサーチをワンジョブではなく、他の定量データと組み合わせたりすることで、アンケートを「点」から「線」そして「面」への広がりに活用できるようになります。
そうすることで、マーケティングファクターを横断的に網羅できるようになり、360度のプランニング思考につながっていきます。
アンケートと広告やトラフィックデータとの融合
例えば、定常的なアンケケートを実施することで時系列のデータが取得できます。RPAの活用でそれを、その時系列に合わせて投下した広告のROIデータや、その他のトラフィックデータと融合させることで、「線」から「立体」的なデータ構築が可能となり、マーケターの戦略次第で、様々な切り口のデータ抽出が実現できるのです。
まとめ
RPA導入により、膨大なビッグデータ取り扱いの果てしない単純作業から解放され、本来の「考える」ことに集中できるようになります。
逆にいうと、マーケターのマーケティング戦略のクオリティが更に問われる時代になったともいえます。
RPAを活用した最先端のリサーチ手法で一歩先のマーケティングに取り組みましょう
「新規事業を成功させたい!」「商品やサービスを求める人にもっと届けたい」
本気でそう思う方であれば、
ユーザー理解とマーケティング最適化は、必ずお役に立ちます!