デザイン・施策
サイトデザインの色が与える効果とは?【ベーシック~トレンド8色について解説】
2021.04.30
Webサイトを制作するうえで、どういう色にすれば顧客によりよいアプローチができるのか悩む人も少なくないのではないでしょうか。
実際にサイトデザインの色はビジネスをする上でも重要な要素の一つです。
そこで今回は、サイトデザインの色について、効果や決め方、注意点などについて具体的に紹介していきます。
これからサイトを制作しようと検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
なお、Webデザインを決めるまでの流れについては別記事でご紹介していますのでぜひご一読ください。
色の種類とは
色の種類をあらかじめ理解しておくことで、サイトデザインの印象はもちろんですが、目的に応じてユーザーに与える効果を高めることができます。
色の種類については、下記3つのように属性によって違いがあります。
- 色相
- 彩度
- 明度
それぞれの色の属性について、特徴などを踏まえて紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
色相
色相とは、赤・青・緑などの色に対しての、色味や色調のことを表します。
普段の生活で目にする色については、色相によって表現されており、見た目の印象も異なります。
また、色相を体系化する際によく使われるものが色相環というものが表しています。
具体的に色相環とは、赤・橙・黄・緑・青・紫というように連続して配列して円環状にしたものを指します。
さらに、色相環の反対にある色のことを「捕色」と呼び、お互い反対の要素をもった色同士なので、お互いが鮮やかさを強調しあって引き立てることができる配色のことです。
彩度
彩度とは、色の強さや鮮やかさを表す属性のことで、彩度が高ければより鮮明に見える特徴があります。
具体的には、色味のない黒や灰色、白などのことを「無彩色」で、混じりけのないあざやかな色のことを「純色」と呼びます。
また、近くにある色の彩度の違いによって、彩度が低くみえたり高く見えたりする「彩度対比」という効果もあります。
このように、彩度もサイトデザインの色を決めるときに重要な要素の一つです。
明度
明度とは、数値が高いほど明るい色を表現することができ、色の明暗のことを指します。
つまり、黒色を明度0、白色を100として明度を表現することができ、明度が高いほど明るさを表現することが可能です。
基本的にサイトデザインのコンセプトによって多少異なりますが、明度が低ければ落ち着いている印象を与え、明度が高ければさわやかな印象を与えることが可能です。
サイトデザインの色の決め方
具体的なサイトデザインの色の決め方については、下記3つが挙げられます。
- 1.メインカラー
- 2.ベースカラー
- 3.アクセントカラー
それぞれの項目について紹介していきますので、これからサイトデザイン制作を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
1.メインカラー
メインカラーは、サイト全体の3割程度の色の目安になり、サイトデザインの色でもっとも印象づける重要な役割があります。
メインカラーの決め方については、ユーザーがサイトの文字などが見やすいように、明度が低い色を利用することをおすすめします。
また、メインカラーは、ターゲットしているイメージに合わせて色を設定することも有効に働くことができます。
色によってユーザーに与える影響が異なるため、後ほど紹介する色の特性を踏まえて、サイトデザインの色を決めることが重要です。
2.ベースカラー
ベースカラーは、基本的にはサイトデザインの背景色になり、全体の7割程度を占めている色のです。
一般的には、文字が読みやすいようにライトグレーのように明度が高い色がベースカラーとして利用している傾向です。
おすすめのベースカラーの決め方については、サイト全体にまとまりを出すために、先ほど紹介したメインカラーの明度を上げた色をベースカラーとして利用することをおすすめします。
3.アクセントカラー
アクセントカラーは、全体の1割程度で、注目させた箇所などに利用するため、最も目立つ色を利用している傾向です。
例として、サイトのお問い合わせフォームのボタンの色などにアクセントカラーを利用することによって、より効果的になります。
また、メインカラーの反対色をアクセントカラーとして利用することで、より鮮やかさが目立つので、ユーザーの注目度を上げることが可能です。
サイトデザイン色別の効果|人気の8色を解説
サイトデザイン色別の効果についてあらかじめ理解しておくことで、ターゲットに向けたメッセージを的確に、より効果的に伝えることができます。
また、サイトデザインの色を決める際にも、役に立つことが可能です。
具体的にサイトデザイン色別の効果について、下記8つの色が挙げられます。
- 1.青
- 2.赤
- 3.緑
- 4.黄色
- 5.紫
- 6.橙色
- 7.白
- 8.黒
それぞれの色の特徴から心理効果などについて紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
1.青|落ち着き、清潔感を表せる
青は、冷静や切実、清潔感などを表す際に利用される色です。
ビジネスなどでは相手に信頼をされることが必要になるため、スーツなどにも青が利用されており、切実な人というイメージを与えることができます。
また、集中力を上げたいときにも利用されており、企業のサイトデザインの色として多く利用されている傾向です。
注意点としては、青は孤独・保守・冷炎などの印象も与えてしまう可能性があるので、あらかじめ注意が必要です。
2.赤|温かみ、ポジティブさを表せる
赤は、活動的でエネルギッシュな色で、主張が強い色として利用されています。
具体的に赤が持っている効果としてあげられるのは、下記の通りです。
- 温かさを感じる
- ポジティブな気持ちにさせる
- 体感時間を早めることができる
温かさを感じるについては、赤は活発的な色なのでサイトデザインとして利用する場合には、温かさを表現することができ、よりユーザーと親近感を与えることが可能です。
ポジティブな気持ちにさせるについては、愛や積極的、勇気など赤色から連想する抽象的イメージがあるため、ポジティブな気持ちにさせる効果も期待することが可能です。
体感時間を早めることができるについては、赤色は興奮効果があるため、体感時間を早めることができるため、お店の回転率を高めるためにファーストフード店など頻繁に利用されています。
3.緑|穏やかさ、調和を表せる
緑は、気持ちを静める効果を与えることができる効果がある色で、ユーザーの気持ちを穏やかにすることができます。
具体的には、調和や平和などのイメージを与えることができるため、企業のコーポレートサイトカラーとして利用されていることが多く挙げられています。
注意点は、緑色は消極的や未熟というイメージを与えてしまう可能性もあるため、あらかじめ注意が必要です。
4.黄色|活発さ、明るさを表せる
黄色は、活発、元気、希望などとポジティブなイメージを与えることができる色です。
また、黄色は有彩色の中でもっとも明るい印象を与えることができ、判断力や記憶力を高める効果もあります。
さらに、黄色は道路標識などにも利用されており、危険を促すときや、注意を引くときにも有効に働くことが可能なので、アクセントカラーに利用しているサイトも多くあります。
5.紫|神秘さ、芸術性を表せる
紫は、神秘的な効果があると言われており、感性を鋭くしてインスピレーションを高めることが可能です。
芸術性が高い色なので、美術館や女性向けのファッションサイトにも多く利用されています。
また、サイトをリニューアルなどを予定している方は、現状の印象をガラリと変えることができるので、紫を活用することをおすすめします。
6.橙|安定感、親しみやすさを表せる
橙は、親しみや元気などのイメージを与えることができ、さまざまなシーンでも利用することができる色です。
具体的に橙色の効果については、安定感や暖かさを表現することができ、アットホームな雰囲気出したいときなどに、利用することをおすすめします。
ただし、橙色を使いすぎるとくどくなってしまう可能性があるので、サイトデザインの色を決める際には注意が必要です。
7.白|清潔感、信頼感を表せる
白は、基本的にはどの色にも合うことができ、清潔感や信頼感のイメージを与えることができます。
また、白色を活用することで、他の文字や色を際立たせることができるため、さまざまなサイトで利用されています。
しかし、白色ばかりの配分になってしまうとサイト全体が殺風景になってしまいます。
8.黒|権威性、高級感を表せる
黒は、権威や高級感を出すことができる特徴があります。
サイトデザインで黒色を利用するコツについては、有彩色を効果的に引き立てる色なので、モダンな雰囲気を出したい方は利用することをおすすめします。
ただし黒は恐怖や悪者などのイメージもあるため、黒色を配色しすぎないよう注意が必要です。
サイトデザイン色を決める際の4つの注意点
サイトデザイン色を決める際の注意点についてあらかじめ理解しておくことで、サイトデザインの評判が悪くなってしまって集客率が落ちてしまうなどのリスクを減らせることが可能です。
具体的にサイトデザイン色を決める際の注意点については、下記4つが挙げられます。
- 1.感覚で色選びをしない
- 2.最初から色を決めない
- 3.色の比率を守る
- 4.他のアイデアも守る
それぞれの注意点について、特徴などを踏まえて紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
注意点1.感覚で色選びをしない
感覚で色選びをしないについては、サイトのデザインを決める際にほとんどの方は感覚で選んでしまう方が多いですが、サイトデザインを決めるためには配色は重要な要素です。
配色ツールを活用して色を選ぶことで、誰でも簡単に色の組み合わせや魅力的な配色にすることが可能です。
配色ツールには、さまざまな種類のソフトがあり、無料で利用することができるものもあるため、自分に合う配色ツールを探してみてください。
注意点2.最初から色を決めない
サイトデザインを決める際に、最初から色を決めてしまうと、最終的には色が合わなくなってしまう可能性があります。
サイトデザイン色の決めた方については、サイトの構成をしっかりと決めてから、最終的に色を決めることで、作業時間の短縮はもちろんですが、サイトデザインのコンセプトをブレることを防ぐことができます。
また、ターゲットとしているユーザーによって、色が持っている心理的な効果を利用することによって、より集客などに効果的に働くことが可能です。
注意点3.色の比率を守る
色の比率を守るについては、先ほど紹介したメインカラー・ベースカラー・アクセントカラーの3つの比率をしっかりと守ることで、よりサイトがキレイに見えることが可能です。
具体的な色の比率は、メインカラー25%、ベースカラー70%、アクセントカラー5%にすることをおすすめします。
しかし、比率はしっかりと決める必要はなく、ある程度の比率でも問題は無いので、目安として覚えておきましょう。
注意点4.他のアイデアも取り入れる
他のアイデアも取り入れるについては、自分だけの考えだけでは、サイトデザインが限定されてしまうため、他のデザインサイトやコミュニティーサイトなどを参考にしてインスピレーションを得ることをおすすめします。
また、海や川などの自然などにもサイトデザインの配色に関わるアイデアが生まれる可能性があるため、何もアイデアが生まれない時などには、外に出て周りの景色も参考にしてみましょう。
さらに、プログラミングの基礎を理解することで、サイトについても理解を深めることができ、より完成度が高いサイトデザインに仕上げることができます。
サイトデザインの色を最大限に活用しよう
今回は、これからサイトを制作しようと検討している方に向けて、サイトデザインの色について、効果や決め方、注意点などについて具体的に紹介しました。
サイトデザインの色の種類については、色相・彩度・明度の3つが挙げられ、それぞれの種類によってユーザーに与える効果が異なるため、ターゲットとしているユーザーによって使い分けることが必要です。
また、サイトデザイン色を決める際の注意点については、「感覚で色選びをしない」「最初から色を決めない」「色の比率を守る」「他のアイデアも守る」の4つが挙げられます。
ぜひ、今回紹介したことを参考にして、目的に応じたサイトデザインの色を決めてみてはいかがでしょうか。