リサーチ
動画マーケティングで広がる可能性 注意点とマーケティングで活かすには?
2020.07.27
YouTubeをはじめ、動画で情報を発信することが当たり前の時代になってきました。
しかし、自分たちで撮影、編集をしてもビジネスユースではなかなか使いにくいというのが現状ではないでしょうか。そこで、動画をビジネスのために製作する際の注意点、マーケティングで活かすにはどうしたらいいのかについて書いていきたいと思います。
■動画マーケティング成功のコツ:5G時代に突入し、動画が当たり前の時代に
2020年、春にサービスが開始される、次世代ネットワーク「5G」。アメリカや韓国ではすでに導入され、最新テクノロジーとして注目を集めています。今後、5Gにより、高速、大容量のデータを通信できるようになり、さらに便利になることでしょう。動画での配信等がよりスムーズに行えるようになると思います。2021年までに、動画は世界の80%のインターネットトラフィックを支配すると予測されています。
Cisco Visual Networking Index: Forecast and Trends, 2017–2022 White Paper
https://www.cisco.com/c/en/us/solutions/collateral/service-provider/visual-networking-index-vni/white-paper-c11-741490.html#_Toc484813971
■動画マーケティングとは
文字通り、動画を用いてするマーケティング施策全般です。動画はテキストや画像のクリエイティブより情報量が多いので、より幅広い層に向けて自社のサービスの魅力を伝えることが可能です。具体的にはYoutube、Twitter、Instagram、LINEなど動画が掲載可能な媒体を使いマーケティングしていくことを指します。
■動画マーケティング登場の背景
インターネットインフラの整備
近年はWi-Fiの整備や通信インフラの利用が拡大し、利用料や通信制限を気にせずに動画コンテンツを楽しめるようになっていきています。また2020年より5Gの一般利用が可能になりました。これは動画市場を中心にIT業界に大きなインパクトを与えるといわれています。
スマートフォンの普及
スマートフォンの普及により、だれでも簡単に動画コンテンツにアクセスできるようになりました。またユーザー自身もSNSに動画を投稿することにより、その市場規模はますます大きくなってきています。先述した5Gの登場により、スマートフォンを使った動画媒体の利用頻度はかなり増えていくでしょう。
さまざまなSNSの登場
Youtubeを始めとし近年多くのSNSが登場しています。それらの多くユーザー自身が動画を投稿することができます。今後も多くの動画プラットフォームが登場することが期待されています。TwitterやTikTokなどは拡散性にも優れているので、低予算でバズを狙いたい企業は必見のSNSになっています。
■動画マーケティングの成功事例3つ
case 01 日清【Youtube】
カップヌードルなどの食品を製造する日清は、YouTubeの動画を通して海外におけるカップヌードルの認知やブランディング施策としてテニスプレイヤーの錦織圭さんを起用したYoutube広告を出しました。
こちらの動画はテニスの錦織選手がサムライとなり、ニューヨークに到着するところからスタート。
着物と刀のままテニスの試合に参加し、観客を驚かせました。
最後には、錦織選手がカップヌードルを食べるシーンも収録されています。
主にYoutubeに公開されたものですが、アメリカ、ブラジル、台湾など世界中の国から反響があり、カップヌードルのさらなる認知度アップにつながりました。
Case02 ModCloth(Youtube)
2002年に、ヴィンテージファンション好きの一人の女性が、自分のクローゼットに入りきらなくなった洋服をネット上で販売し始めたことがきっかけで設立されたオンラインセレクトショップ”ModCloth”。Youtube広告はわかりやすく、比較的安価に出稿することができるので、個人の方でもおすすめな動画広告媒体になっています。この広告により顧客の数が出稿前の9倍になりました。平均CTRが10%未満のYoutube広告において、18%という数字を記録しました。
Case3 トヨタ自動車株式会社(Twitter)
【閲覧注意!】
— トヨタ自動車株式会社 (@TOYOTA_PR) July 21, 2017
思わず声が出てしまうので、電車の中ではご注意下さい!
#金曜日の新垣さん #トヨタ #ノア ※動画は全画面でお楽しみ下さい。 https://t.co/hCPBT7GYqA
#Toyota #TOYOTA #NOAH pic.twitter.com/kxPO1NWApW
トヨタは、女優の新垣結衣さんを起用しTwitterに動画広告をあげました。
内容は、新垣結衣さんが自分の奥さんになり語り掛けるというもの。直接的に商品の良さなどをアピールせずに、ユーザーに親しみやすい形で作られており反響を呼びました。Twitter特有の拡散性のおかげでRTは8600回超え、いいねは2万近くの反応がありました。
■動画マーケティングの目的
動画マーケティングは今や多くの企業にとりいれられています。マーケティング施策は大きく認知してもらう、ブランディングにつなげる、購入してもらうなどの段階に分かれます。動画はすべての層に対してよい施策になりますが、その理由を詳しく解説していきます。
目的① 認知してもらう
動画はYoutube、Twitter、Instagramなどの動画を用いたSNSと非常に相性が良いです。これらの媒体は拡散性に優れており、認知施策として効果が抜群です。また動画自体、テキストや画像に比べて目に留まりやすく認知につながりやすいです。
目的② ブランディングにつなげる
動画はユーザーの視覚だけでなく聴覚にも訴求が可能な媒体です。商品・サービスが作り出したいブランドイメージに沿って音楽をつけるのも効果的です。また、有名なモデルや女優などとタイアップしてより効果的にブランドイメージを作ることも可能です。さきほどの新垣結衣さんを起用した動画広告はブランディングの良い例です。
目的③ 購入してもらう
動画で商品の存在を伝えるだけでなく、使用方法や顧客自身が使用しているところをイメージさせることも可能です。Youtube広告では最近、認知やブランディングをするだけでなく、いきなりコンバージョンにつなげるTrueViewアクション広告というものが登場し、取り入れている企業がかなり増えてきています。
動画がマーケティングにおいていかに有効かということを理解していただけたかと思います。しかしまだ動画マーケティングに参入している企業は少ないです。次に動画制作をする際の大きな壁について解説していきます。
■動画マーケティング成功のコツ:ビジネスで動画製作をする際の大きな壁
・動画制作をするスキルがない
動画制作にあたり、一番の壁はやはり「制作スキル」です。近年動画制作をする企業は増えていますがWEB制作などと比べると少なく、そもそも編集スキルがなく参入できない企業が大半です。この場合、映像制作会社に委託するか、動画コンテンツ制作ツールを使用するの二つがあげられます。
・動画マーケティングのノウハウがない
動画が作れたとしてもそれがマーケティング的に効果が高くなければ意味がありません。動画マーケティングは比較的最近の手法で、その他のマーケティング手法に比べてノウハウが蓄積されておらず、どのような動画なら効果が高いかがわからずただ作るだけになっている場合も多いです。
・効果測定できるツールがない
先ほどの話と関連しますが、どのような動画が効果がわからず、やみくもに作りまわしているだけの動画も少なくありません。Youtube広告を例にあげると、動画広告によりコンバージョンしたか否かはわかっても、どの段階で意思決定をしたかがわからず、結局動画広告上においてどの訴求が効果的であったかはわかりません。今後どのようなツールが出るか注目すべき点でもあります。
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高く感じる価格設定
10年前に比べ安くなったといっても、ビジネス用の動画を撮影、編集を制作会社に発注すると、どんなに少なくても20万円以上の費用がかかります。動画編集のプラットフォームも多数ありますが、平均すると月15万円の価格帯が多く、結局、撮影は自身で行わないといけないため、費用は外注した場合とあまり変わらないということも多いでしょう。
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納期まで時間がかかる
見えないコストとして、注意したいのが納期に時間がかかることがあげられます。編集をする際のやりとりに時間がかかります。紙媒体などに比べ、イメージが広がりやすいので、なかなか落とし所が見つからず、時間がかかるということが考えられます。
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とりあえずで始められない
とりあえずお試しで動画を作りたいと思っても、上記で述べたとおり、費用や期間がそれなりにかかり、なかなか作ることができません。また、完成した動画の品質にもバラツキがあるのも事実で、製作者のスキルによって同じ値段でもいいものができなかったということもよく聞くので、製作会社の選定する際も難しいのではないかと思っています。
■動画マーケティング成功のコツ:動画によるマーケティングの効果
動画の課題はありますが、動画を上手くマーケティングに活かすことができれば、より商品やサービスを訴求することができると思っています。
よく言われていることですが、動画でのシェア数は、テキストに比べて、1200%もシェアされると言われ、視聴者の記憶定着率は95%もあると言われています。
https://www.responsiveinboundmarketing.com/blog/video-marketing-statistics-for-2019
また、電子メールに「動画」という単語を使用すると、メール開封率も増加すると言われております。こういう小技を効かすことで、より訴求することもできるでしょう。
私自身も、弊社のお客様とお話をすると、動画で理解したいというニーズが高まってきていると、実感しております。なお、弊社でもお手頃な価格帯での動画製作のサービス(企画、撮影、編集)をスタートし、動画のマーケティングのお手伝いをしたいと思っております。
■動画マーケティング成功のコツ:動画製作をスムーズにするための有効な方法とは?
さて、実際に動画を作る際、何を気をつけたらいいのかというと、製作者と企業との動画のイメージのすり合わせの部分です。先程も述べたとおり、どうしても動画はイメージが広がりすぎてしまうため、作ってみたものの、違ったものができあがってしまいトラブルになることも多いのです。
そこでオススメしたいのが、訴求したい商品やサービスのホームページやチラシなどがあるようであれば、それに即した内容の動画を作るということです。もう既に言いたいことがハッキリしていたり、素材が既にある場合も多いので、トラブルも少なく、比較的スムーズに動画を製作できることが多いです。弊社でもチラシやホームページを元に動画を作ることは可能ですので、ご興味がある方はお声がけください。
また、さらに作った動画の効果を高めるために、まーけっちでは動画の再生回数を増やすためのご提案をしてくれるはずです。ぜひまーけっちを使用されてはいかがでしょうか。
◆著者プロフィール
山村哲司(やまむらてつじ)
株式会社外為印刷 新規事業準備室。大学卒業後、本の編集者の道へ。色々な出版社を渡り歩き、ファッション誌からビジネス書まで数多くの本を手がける。ヘア&ファッション誌『BiDaN』編集部在籍時、カリスマ美容師ブームが起きる。2013年 日之出出版『FINEBOYS』別冊編集部 編集長。2017年より鹿児島のリネンサプライの会社、南九イリョーで経営企画やマーケティングなどを行う部署で働く。2018年4月より外為印刷に入社し、IoT機器を活用した新規事業を構想。それとは別に動画製作サービスを開始。JDMC(日本データ・マネジメントコンソーシアム)に参加中。
日本経営士会 経営士 経営改革支援アドバイザー
◆著者(協力)プロフィール
フリーランス 松本敦貴
中央大学法学部在学中。一年時よりWEBマーケティング企業でインターンを経験し、フリーランスとして独立。現在はWEB、SNSの広告運用、個人としては飲食店の集客全般の支援、WEBライターとして活躍している。広告では、クリエイティブの作成、記事・動画作成、運用、改善まで幅広く手掛け、ROAS200%超えの広告を数多く担当。
◆無料で戦略×人材の最適化 リサーチを行い機会損失を減らすには?
私達、株式会社まーけっちは、「ビジネスをもっと面白く」事業の成功に根差した、リサーチ・マーケティング支援を追及しています。
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◆著者プロフィール
株式会社まーけっち 代表取締役社長 山中思温
マーケティングリサーチのシステムとデータの提案営業を経験後、 最年少で事業部を立ち上げ、
アンケートアプリの、若年層国内ナンバーワンを達成。
リサーチの重要性と併せて、コストや施策への活用の課題を痛感し、中小・スタートアップでも
リサーチやマーケティング施策の最適化をより手軽に利用できるようにする為、
リサーチ×マーケティング支援事業の”株式会社まーけっち”を創業。
副業・フリーランスのご相談もお待ちしています。
(Facebookメッセージ等でラフなご質問も歓迎です!)