【事業推進のダークサイド】事業の失敗と成功のカギとは

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山中思温

あなたは、事業推進と聞いてどんなイメージを持つでしょうか? 事業推進を任せられるポジションの方は、社内でも優秀な方が多いでしょう。社内起業制度や、ベンチャーと連携したオープンイノベーションの取り組みなど、事業立ち上げのための制度も活発化しています。

事業づくりや立ち上げなど、キラキラしているイメージのある事業推進ですが、実際はとても大変です。

【事業推進のダークサイド】あなたの事業はなぜ失敗するのか?

今回は、事業推進が失敗してしまう要因について、20社以上の顧問先を持つ危機管理コンサルタント・石川裕也様にお話しを伺いました。事業を成功させるポイントについても掘り下げていきます。本気で事業を成功させたい方、必見です!

危機管理コンサルタント 石川裕也氏

行政書士、宅建士、知的財産管理技能士、個人情報保護士などを保有し、
本質的なリスク管理や経営支援を担い、数々の企業の経営危機を救う。顧問実績は●社で、上場支援経験も多数。
学校法人、社会福祉法人、宗教法人の役員や監査、上場会社の不正調査経験、M&A、不動産仲介、 音楽事務所やNPOの運営と、活躍の幅の広さには定評がある。

事業推進の失敗要因①:そもそも戦略が立てられていない

山中さん:事業づくりにおいて戦略は必要不可欠なものですが、なかには戦略を重視していない人もいると聞きます。例えば、飲食や美容業界は、現場たたき上げの方がそのまま経営層になりやすい。彼らは、接客など現場の仕事には強いが、経営スキルが高くないケースがあります。

山中思温

石川さん:自分の得意な範囲だけを考えて、事業を回している印象があります。確かに、自分のスキルセットから事業を選んでいるのは正解ですが、それだけでは成果を出すのは難しいでしょう。

 

例えばラーメン屋を開業する場合、とにかくコストをかけずスタートできるように、既存の店舗を安易に引き継ごうとする人がいます。戦略もなく「何となく楽そうだから」ぐらいにしか考えられていない。そもそも、「戦略」というワードすらピンときていないのかもしれません。「稼働時間がこれくらいで、原材料がいくらで、お店の前には1日何人歩くのか、周囲にどれくらい人が住んでいるのか」などを、細かくリサーチしている人は少ないのではないでしょうか。

勢いで「やりたいからやる」のは大事だけれども、周りの人に相談することも重要です。協力者を仲間に入れておけば、事業推進の戦略づくりでつまずくことはないのかなと思います。

山中さん:とはいえ、経験者や専門家など、きちんとターゲットユーザーや提供価値の戦略の根本などをわかっている人に頼らないといけないですよね。適当なアドバイスが逆に悪影響を及ぼすことも多いのではないかと。

いきなりの具体的なアドバイスは詐欺師!?


事業の成功や失敗っててかなりいろいろと複雑な要素が絡むものなのに
背景理解がないままに、解像度の高い
具体的なアドバイスや提言をする人は気を付けた方が良い、というか恐らく知ったかぶりか詐欺師ときいたことがあります。笑

どんなスキルを持つ人を味方につけるとよいでしょうか?

石川さん:実際に自分がやろうとしている事業を過去にやっていた人とか、知っている人に聞くしかない。自分が何を知っているか・何のスキルがあるかよりも、誰を知っているか・誰と付き合っているかの方が重要度は高い。成功している人、現場を知って事業推進の戦略を立てられている人をそばに置くべきでしょう。

事業推進の失敗要因②:適切に依頼・受注するスキルがない

山中さん:戦略を立てたら、次は誰かにタスクを依頼する段階に進んでいくと思うのですが、ここで起こりやすい問題はなんでしょうか?

石川さん:「なんでこれやるの?」という目的が伝達できていないことが非常に多いです。これは相性の問題もあって、例えばストレートに物を言う人と、言わない人がマッチした場合、依頼側と受注側の言い分が全然違うことがあります。依頼側が「依頼内容と成果物が全然違う」といっても、受注側から「でもあなたはこう言ったじゃないか」という問題が起きやすい。

石川裕也

これは、事業の目的や、どんな課題をクリアしたいのかを細かく確認せず、「何を成果物に作ったらいいのか」だけしか聞いていないから起きる問題です。理想は、受注側にはヒアリングスキルの高い人と責任者、依頼側にはプレゼンスキルが高い人と責任者がそれぞれいる体制でしょう。依頼の背景にある理念や目的、事業背景をくみ取り、「翻訳」するスキルのある人が必要です。

山中さん:対外的だけではなく、社内での調整にも通じるケースですね。

石川さん:たとえば、違う部署に「これお願い」というときの「これ」も依頼ですよね。社内でやるべきことが整理されていてば、「これ」だけでもやることがわかり、実行できる。

プライベートで言えば、友だちに「お茶しよう」って誘うとき、必ずしも日本茶を飲まないですよね。「お茶しよう」、は何か飲み物を飲みながら、おしゃべりしようという話です。そういう共通言語が、依頼・受注側で違っていることがあります。

そこを理解できていないから、うまくいかないことは本当に多い。文化・慣習の違いがあることを把握したうえで、依頼することが重要です。


情報のキャッチ・発信を丁寧に意識してできる人がいると、事業推進の戦略立案でも、受発注でも強い。「自分のやることはこれだけ」ではなく。「これをやるために必要なことを、背景も含めてチェックする」スタンスが大事です。


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